ゴンヴィル・アンド・ケイウス・カレッジは、イギリスケンブリッジ大学のカレッジの一つである。学生からはカイウス(曰く)と呼ばれることが多い。1348年にエドマンド・ゴンヴィルが大学教育のための資金を提供して創設したのが起源で、当初は「ゴンヴィル・ホール(Gonville Hall)」と称された。1557年には医師であったジョン・カイアスが母校に大きな寄付を行い、建物の整備や教育の充実を図ったため、現在の名称はこの二人の名に由来している。現代の在学生は学部生・大学院生を合わせて約700人で、教員(フェロー)との緊密な指導体制が特徴である。

歴史

中世に創設されたカレッジの一つとして、ゴンヴィル・アンド・ケイウスは長い歴史を持つ。創設以来、複数回の再編や増改築を経てきたため、建物には14世紀から近代にかけての様々な様式が混在している。ジョン・カイアスは医学教育に深い関心を寄せ、多額の寄付によりカレッジの財政基盤を強化し、医学・自然科学分野の発展に貢献した。

建築と施設

カレッジは複数の中庭(コート)とホール、礼拝堂などを備える。古い石造りの建物と、16〜19世紀に加えられた改築部分が調和しているのが特色で、食堂(Hall)には肖像画や歴史的な調度品が並ぶことが多い。また、学生の学習・生活を支える図書室、研究室、スポーツ施設なども整備されている。

伝統と学生生活

古い伝統が色濃く残るカレッジであり、例えば毎晩行われる正式な夕食会(フォーマルホール)が継続されている。夕食の前にはラテン語の祈祷や食前の「グレース」が唱えられることがある。また、学生が長期の休暇で帰郷する際に、フェロー(教師)から正式な許可を得るという慣習が伝統として残っているが、現代では多くの場合形式的な手続きとして扱われている。スポーツ面では伝統あるボート部(Caius Boat Club)をはじめとするクラブ活動が盛んで、学内外の大会に参加している。

学問分野と著名な人々

ジョン・カイアスが医師であったことから、医学や自然科学に関わる教育・研究が歴史的に強い。カレッジには多くの研究者や専門家が在籍・在職しており、ノーベル賞受賞者を含む著名な科学者や医師を輩出している。学問だけでなく、人文・社会科学の分野でも優れた成果を上げる学生や教員がいる。

ゴンヴィル・アンド・ケイウスは、伝統を重んじつつも現代の教育・研究ニーズに応える場として、ケンブリッジ大学の中で重要な役割を果たしている。訪問者向けの公開日や講演会、文化行事も行われ、学外にも門戸を開いている。