バセドウ病|自己免疫性甲状腺機能亢進症
バセドウ病は、抗体が甲状腺を刺激してホルモンを過剰に産生させる自己免疫疾患である。甲状腺機能亢進症に加え、特徴的な眼や皮膚の症状を伴うことがあり、薬物療法、放射性ヨウ素、手術で管理される。
概要
バセドウ病は、自己免疫によって生じる甲状腺の疾患である。免疫系が甲状腺を活性化する抗体を作るため、血中の甲状腺ホルモンが過剰となり、一般に甲状腺機能亢進症と呼ばれる臨床状態を引き起こす。主に成人にみられ、男性より女性に多い。
画像ギャラリー
6 画像原因と機序
主な病因は甲状腺刺激ホルモン(TSH)受容体に対する抗体である。この抗体はTSHを模倣し、持続的なホルモン産生と甲状腺の増大を促す。遺伝的素因、環境要因、免疫調節の異常はいずれも発症に関与する。妊娠やストレスは疾患活動性に影響しうる。
症状と診断
症状は代謝の亢進を反映し、体重減少、動悸、暑さへの不耐、振戦、不安、排便回数の増加などがある。頸部では甲状腺腫を認めることがある。特徴的な所見として、バセドウ眼症(眼の刺激感、眼球突出、複視)や、よりまれに脛骨前粘液水腫がみられる。
- 典型的な検査所見は、TSH低値、遊離甲状腺ホルモン高値、TSH受容体抗体陽性である。
- 眼窩症が疑われる場合には、画像検査および眼の評価を行う。
治療と予後
治療は、過剰なホルモンによる影響を抑え、基礎にある甲状腺の過活動に対処することを目的とする。選択肢には、抗甲状腺薬(例:メチマゾール、プロピルチオウラシル)、放射性ヨウ素による治療、甲状腺手術がある。ベータ遮断薬はしばしば症状の軽減に用いられる。重症の眼疾患では、コルチコステロイド、眼窩減圧術、その他の標的治療が必要となることがある。適切な治療により大半の人で安定した管理が得られるが、長期的な経過観察が一般的である。
歴史、疫学、および主な区別
バセドウ病は1世紀以上前から知られ、多くの地域で甲状腺機能亢進症の主要な原因である。刺激性抗体の存在と特徴的な眼病変により、中毒性多結節性甲状腺腫や甲状腺炎など、ほかの甲状腺中毒症の原因と区別される。まれに、未治療の重症例では急性で生命を脅かす甲状腺クリーゼを起こすことがある。
重要性と実践上の留意点
早期発見は重要であり、治療は症状を軽減し、合併症を予防して生活の質を改善する。妊娠中は、母体と胎児のリスクを考慮して治療法を選択する必要がある。内分泌内科、眼科、必要に応じて外科による多職種連携が、転帰の最適化に役立つ。
関連項目
著者
AlegsaOnline.com バセドウ病|自己免疫性甲状腺機能亢進症 Leandro Alegsa
URL: https://ja.alegsaonline.com/art/40389
出典
- emedicine.medscape.com : "Graves Disease"