ジョイナー(建具職人)とは—ドア・窓・階段の仕事内容と技術
ジョイナー(建具職人)の仕事内容と高精度な木工技術を解説。ドア・窓・階段の製作・取り付け、道具やキャリア、職人の違いまで詳しく紹介。
北米の意味での「joinery」については、こちらをご覧ください。木工用ジョイント
ジョイナーとは、建築物に使われる木工品を作る人のことです。アメリカでは「Finish carpentry」「millwork」と呼ばれるものも含まれます。ドア、窓、階段、木製パネル、モールディング、ショップキャビネット、キッチンキャビネットなど、建築物の部品を作ったり、取り付けたりするのがジョイナーの仕事です。建具職人の技能は、大工と家具職人の中間的なものです。
アメリカではジョイナリーやジョイナーという言葉はもうあまり使われないが、大工の主な労働組合は今でもアメリカ大工職人組合(United Brotherhood of Carpenters and Joiners of America)を名乗っている。
仕事内容の詳細
ジョイナーの具体的な業務は多岐にわたります。現場での取り付け作業だけでなく、工房(加工場)での製作、現場での調整、仕上げ作業まで含まれることが一般的です。主な作業は次のとおりです。
- 製作:設計図に基づき、ドア、窓枠、階段の部材、パネル、モールディング、キャビネットなどを加工・組立てます。
- 取り付け:現場で部材を設置し、垂直・水平を出して精密に仕上げます(引き戸やドアの隙間調整、階段の踏板の取り付けなど)。
- 仕上げ:研磨、塗装、ステイン(着色)、ニス塗りなど表面処理を行い、美観と耐久性を確保します。
- 修復・改修:古い建物の復元や既存部材の修理、リノベーションに伴う再加工を行います。
- 金物取り付け:ヒンジ、鍵、ハンドル、スライド金具などの取り付け・調整。
必要な技術と技能
精度と仕上がりが求められるため、ジョイナーには細かな技能と幅広い知識が必要です。代表的な技能は次の通りです。
- 正確な計測と墨付け(寸法を正確に出す技能)
- 各種継手技術(例:ほぞ組み、燕尾(ダブテイル)、舌と溝(tongue-and-groove)、ダボ継ぎ、ビスケットジョイントなど)
- 木材の性質や収縮・膨張の理解(季節変化への配慮)
- 図面の読み取りと設計意図の理解
- 塗装・仕上げ技術、接着剤や下地材の知識
- 取り付け時の水平・垂直出し、調整技術
使用する道具と材料
伝統的な手道具から電動工具、さらに最新の工作機械まで幅広く使います。
- 手道具:ノミ、鋸(のこぎり)、おがくずを出すかんな、スクレーパー、定規、曲尺など
- 電動工具:丸ノコ、トリマー、電動ノコ、ベルトサンダー、集塵機、ドリルなど
- CNCやルーターなどの数値制御機械(特に大量生産や精密加工では重要)
- 材料:各種単板、無垢材、合板、MDF、ラミネート、接着剤、塗料、金物類
学習・訓練とキャリアパス
ジョイナーになるための典型的な道筋としては、職業訓練校や工業高校で基礎を学び、その後見習いや徒弟(アプレンティスシップ)として実務で習得する方法があります。多くの徒弟制度は3〜4年程度で、実務経験とともに技術を磨きます。現場での経験を積めば、以下のような進路が考えられます。
- 現場作業者(取り付け・修理)
- 工房での製作職人(カスタムメイドや高級家具・建具の製作)
- 現場監督、施工管理者
- 独立して小規模工房や設計・施工を手がける事業主
- 技術指導者、職業訓練校の講師
職場の環境と働き方
ジョイナーは住宅、商業施設、公共建築などさまざまな現場で働きます。作業は屋内・屋外の両方があり、工房での製作と現場での取り付けを行き来することが多いです。プロジェクトごとに納期や施工条件が変わるため、スケジュール管理や現場での臨機応変な対応力が求められます。
安全と品質管理
工具や重機を扱うため、作業中の安全対策は必須です。保護具(ゴーグル、耳栓、防じんマスク、安全靴など)の着用、集塵・換気、適切な機械の使い方、現場での足場や荷重管理などが重要です。品質管理では寸法許容や仕上がり精度、材料の選定と保管方法が品質を左右します。
近年の変化と技術革新
伝統的な手仕事の技術は価値を保ちつつ、デジタル技術や新素材の導入が進んでいます。CNC加工機やCAD/CAMによる設計・切削、プレハブ化されたユニットの現場組立て、環境配慮型の木材や接着剤、VOC低減の仕上げ材などが広まっています。これにより高精度な大量生産とカスタムメイドの両立が可能になっています。
まとめ — ジョイナーの魅力
ジョイナーは、設計図から実物を作り上げ、建物の表情を決める重要な職人です。細部へのこだわりと高い技術が求められる反面、完成したときの達成感や職人としての誇りは大きい職業です。伝統技術と最新技術の両方に触れながら、材料や仕上げによって空間の印象を変える仕事ができます。

ウガンダの女性大工さん。
質問と回答
Q: ジョイナーは何をする人ですか?
A: ジョイナーは、ドア、窓、階段、木製パネル、モールディング、ショップキャビネット、キッチンキャビネットなど、建築物に使われる木工品を作ります。
Q: ジョイナーと大工の違いは何ですか?
A: ジョイナーのスキルは、大工と家具職人の間に多少あります。
Q: フィニッシュカーペントリーとは何ですか?
A: 仕上げ大工は、ジョイナーが作るものの一つです。
Q: ミルワークとは何ですか?
A: ミルワークは、ジョイナーが作るもう一つのものです。
Q: ジョイナリーとジョイナーは米国でよく使われる用語ですか?
A:いいえ、これらの用語はもうアメリカではあまり使われていません。
Q: 今でもアメリカ大工職人組合(United Brotherhood of Carpenters and Joiners of America)を名乗っている労働組合はどこですか?
A: 大工の主要な労働組合は、現在も全米大工組合を名乗っています。
Q: ドアや窓、キャビネットの他に、ジョイナーはどのような木工品を作っているのですか?
A: ジョイナーは、木製パネルやモールディングなど、建築物に使用される木製品も作ります。
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