アークトゥルスとは 約37光年先の北天で最も明るいオレンジ色の巨星
アルクトゥルス(またはαブー、αボーティス、αボーティス)は、北半球の夜空で最も明るく見える恒星の一つで、見かけの明るさは-0.04等です。これは、-1.46等のシリウス、-0.86等のカノープス、-0.27等のケンタウルス座α星に次いで全天で4番目に明るい恒星に相当します。肉眼でははっきりとしたオレンジ色に見え、方位や季節によっては惑星と見間違えられることもあります。
位置と距離
地球からの距離は約36.7光年で、太陽近傍にある比較的近い恒星の一つです。春から初夏にかけて北天の高い位置に見られ、うしかい座(Bootes)の最も明るい星として知られています。近接しているため固有運動が大きく、天球上で目に見える速さで位置が変わることが観測されています。
物理的特徴
スペクトル型はK1.5 IIIpeのオレンジ色の巨星で、中心核の水素を使い果たし、恒星進化の赤色巨星段階にあります。観測からは以下のような性質が示されています。
- 絶対等級(光度)は約-0.30等と非常に明るい。
- 光度は太陽のおよそ170倍前後と推定される。
- 半径は太陽の約25倍程度で、直径はおよそ7.0×10^7 km(約7,000万km)と見積もられます。
- 表面有効温度は約4,200〜4,300Kで、オレンジ色を呈します。
- 質量は太陽の約1.1倍前後、年齢は数十億年以上(数~十数ギガ年)と考えられ、太陽より古い世代の恒星である可能性があります。
アークトゥルスは現在赤色巨星として膨張を続けており、将来的には核でヘリウム核融合が進んで水平分枝(ヘリウム燃焼期)に入る可能性があります。金属量(重元素の存在比)は太陽より低めで、銀河内の古い成分に属するとする見方もあります。
観測と文化的意義
北天で目立つ明るさと色から古来より各地で重要視され、航海や時刻の目安、季節の指標などに利用されてきました。名前の由来はギリシャ語の「Arktouros(熊の番人)」(北半球の代表星である熊(おおぐま座)を守る者の意)に由来するとされます。
天文学的には近隣恒星として重要で、固有運動やスペクトル解析、星の進化理論の検証に役立っています。観測機器の発達により、質量、半径、化学組成、年齢の精密化が進み、太陽と同様の進化を経た恒星像の理解に貢献しています。


ゆりかもめ座のアークトゥルス
質問と回答
Q: アークトゥルスとは何ですか?
A: アークトゥルスは、北天球で最も明るい星です。
Q: アークトゥルスはどこにあるのですか?
A:アルクトゥルスは、ぼうえんきょ座にあります。
Q: アークトゥルスの見かけの大きさは?
A: 見かけの光度は-0.04です。
Q: アークトゥルスの明るさは、他の星と比べてどうなのでしょうか?
A: アークトゥルスは、シリウス、カノープス、ケンタウルス座アルファ星に次いで、夜空で4番目に明るい星です。
Q: アークトゥルスは地球からどのくらい離れているのですか?
A: アークトゥルスは、地球から36.7光年しか離れていません。
Q: アークトゥルスはどんな星ですか?
A: K1.5IIIpe型オレンジ色巨星です。
Q: アークトゥルスの直径はどのくらいですか?
A: アークトゥルスの直径は約4000万キロメートルです。