カイト・シールド:騎兵と歩兵が用いた中世の防御用盾
カイト形をした大型の中世の盾。10世紀から13世紀にかけて騎乗者や歩兵を守るために用いられ、その長さ、革紐、後代の盾への発展で知られる。
概要
カイト・シールドは、肩の位置で幅広く、足元に向かって細くなる、長い涙滴形または凧形の輪郭をもつ特徴的な中世の盾である。中世前期から盛期にかけて、西ヨーロッパの騎乗戦士と歩兵にとって一般的な防具となった。この形状は相応の機動性を保ちながら、使用者の左側の大部分を肩から下腿まで覆い、広範な防護を与えた。
画像ギャラリー
5 画像形状と製作
典型的なカイト・シールドは、木板を膠着または紐で結び合わせ、革や帆布で覆って作られた。多くは縁を生皮または金属で補強し、握りの近くに鉄製のボスや補強帯を備えることもあった。盾の携行には主に二つの方法が用いられた。エナームは内側に固定され、前腕を通せるようにした革紐であり、ギーグは使用していない際に携行するための肩掛け紐である。後期の装飾的な作例には、彩色された図案や紋章が描かれた。
主な特徴
- 騎乗者の左側面と脚を守る、細長く湾曲した外形。
- 積層した木材、獣皮による被覆、ときに金属製の縁取りからなる構造。
- 腕用の革紐であるエナームと、肩掛け携行紐であるギーグという固定・携行方式。
- 戦闘や馬上試合での識別のため、しばしば彩色や標識が施された。
歴史と使用
カイト形は、およそ10世紀から12世紀にかけての美術作品と現存する断片に見られ、とりわけノルマン人およびアングロ・ノルマン人の騎兵と結び付けられるようになった。騎乗戦闘では、露出しやすい騎手の脚と脇腹を追加的に守れるため、この盾は適していた。歩兵もより小型のものを使用した。同時代のタペストリーや写本の図像は、騎士やほかの戦士がこの盾を用いたことを示しており、現代の博物館資料はその構造と装飾を物理的に裏付けている。
衰退と遺産
中世後期までに、鎧の改良と戦場戦術の変化に伴い、カイト・シールドは主としてヒーター・シールドをはじめとする短い形の盾に取って代わられた。両手武器、より重い板金鎧、そして敏捷性を求める必要性が、完全武装した者に小型の盾、あるいは盾を持たない選択へ移行することを促した。それでもカイト・シールドは明確な視覚的遺産を残し、中世を象徴する要素であり続けている。これはしばしば紋章学、騎乗戦、城攻めとの関連で研究される。盾と中世戦争についてより広い文脈を知るには、盾の概説およびカイト形に関する資料を参照。
関連項目
著者
AlegsaOnline.com カイト・シールド:騎兵と歩兵が用いた中世の防御用盾 Leandro Alegsa
URL: https://ja.alegsaonline.com/art/53851