恋の骨折り損:シェイクスピアの喜劇
ウィリアム・シェイクスピアによる16世紀後期の喜劇。緻密な言葉遊び、宮廷風刺、結婚を先延ばしにする異例の結末で知られ、20世紀以降は上演機会が増えた。
概要
『恋の骨折り損』は、ウィリアム・シェイクスピアによる喜劇であり、一般に1580年代後半から1590年代の作品とされる。若い君主と3人の仲間が、学問と禁欲の実践に打ち込むため女性との交際を断つ誓いを立てるが、宮廷に女性たちの一行が到着したことで、その誓いは崩れていく。緊密に展開する筋書きよりも、濃密な言語的機知、精巧な修辞の遊戯、舞台的な見せ場でとりわけ知られる作品である。
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10 画像年代・本文・出版
研究者は本作を16世紀後期に位置づけている。その言語と時事的な言及はシェイクスピアのキャリア初期を示すものの、正確な執筆年代はなお不確定である。戯曲は初期の印刷版と、後の全集などの形で伝存している。校訂者は、一部の冗談や言及がエリザベス朝の観客にとって時事的なものであり、現代では理解しにくい場合があると注意を促している。
あらすじ
中心となるのは、恋愛と軽薄さを捨てようとするナヴァール王と3人の仲間、そして恋愛上の対抗関係と言葉の機知比べを引き起こすフランス王女と侍女たちの来訪である。劇は直ちに結婚へ至るのではなく、先送りによって結末を迎える。服喪を必要とする知らせが届き、結婚の約束は一定期間延期される。この終わり方は、喜劇に意外な節度と哀感を与えている。
登場人物と主題
主要人物には、君主とその3人の従者、滑稽な求婚者や使用人、王女と侍女たちがいる。重要な主題は、知性への誇りと官能的欲望との対照、宮廷恋愛がもつ演技的・パフォーマティヴな性格、言葉によって人生を支配しようとすることの限界、そして衒学や自慢を風刺的に扱うことである。本作はペトラルカ風の恋愛表現や宮廷の礼法をしばしばパロディ化する。
言語と文体
シェイクスピアは無韻詩と散文を組み合わせ、しゃれや複雑な修辞的発想を生み出し、歌や仮面劇風の間奏も取り入れている。その言語の豊かさは批評家を惹きつけてきた一方、現代の読者には理解を難しくすることもある。注釈付きの版や録音された上演は、作品の響きと機知を伝える助けとなる場合が多い。
上演と受容
本作は歴史的に、シェイクスピアの他の喜劇の一部ほど頻繁には上演されてこなかった。その一因は、時事的な冗談と入り組んだ言葉遊びが現代の感覚には難題となるためである。20世紀以降、作品はあらためて注目を集め、上演では宮廷的な華やかさ、喜劇的な見せ場、あるいは先送りされる結末に潜む憂愁のいずれかが強調されてきた。演出家と研究者は、その言語と調子を明確にするため、音楽的・視覚的な手法を試み続けている。
参考文献と資料
関連項目
著者
AlegsaOnline.com 恋の骨折り損:シェイクスピアの喜劇 Leandro Alegsa
URL: https://ja.alegsaonline.com/art/59564