アロンディスマンは、フランスの県を構成する地域区分である。フランス本土および海外県は合わせて101県あり、それぞれがさらにいくつかのアロンディスマンに分かれている。現在の行政地図では計342のアロンディスマンがある。英語ではしばしば「districts」や「boroughs」と訳されるが、主として自治ではなく国家行政の単位として機能する。
構造と行政
各アロンディスマンは複数のコミューンを含み、選挙上の目的でさらにカントンに整理されるのが一般的である。県庁所在地はプレフェクチュールと呼ばれ、いずれか一つのアロンディスマンに置かれる。その他のアロンディスマンはサブプレフェクチュールから管理される。アロンディスマンを率いる国の代表は副県知事(sous-préfet)で、県知事に報告を行う。県やコミューンとは異なり、アロンディスマンには選挙で選ばれる議会はない。
主な特徴
- 数や規模は県によって異なり、多くの県には3つか4つのアロンディスマンがあるが、1つしかない県もあれば、それ以上の県もある。
- 国の各種機関の調整、戸籍事務、特定の許可証の発行など、行政上の業務を担う。
- 県庁所在地を含むアロンディスマンは県知事の所在地でもあり、その他の所在地はサブプレフェクチュールと呼ばれる。
歴史と発展
行政層としてのアロンディスマンは、フランス革命後の改革にさかのぼり、1800年ごろに執政政府(コンスラ)下で制度が固まった。その役割と数は、領域改革に応じて変化してきており、人口や行政上の必要に対応するため、時折調整が行われてきた。現在の地図は、こうした歴史的再編を反映しつつ、なお県とコミューンの下位に位置している。
用途、区別、注目点
アロンディスマンは、国家の存在を示し、統計報告にも重要だが、自ら統治を行うわけではない。これらは、大都市内にある市区(municipal arrondissements)とは区別する必要がある。パリ、リヨン、マルセイユには、市内の一つのコミューンをさらに分けた市区があり、機能や地域代表のあり方が異なる。県の階層については 県、行政区分については 行政地図、平易な訳語については districts(英語) を参照。