リボンワーム(ネメルテア/Nemertea)とは:口先虫の特徴・分類・分布

リボンワーム(ネメルテア/口先虫)の特徴・分類・世界分布を図解と共に解説。海棲中心の生態や希少な淡水・陸棲種まで詳述。

著者: Leandro Alegsa

リボンワーム口先虫とも呼ばれる無脊椎動物の一種である。約1,400種のうちほとんどが海産で、淡水に生息するものや陸棲のものもわずかにいる。世界中の海に生息している。NemertiniやNemertineaなどの別称もある。Rhynchocoelaは主に北米で使われていた名前だが、1980年代以降、徐々に放棄されている。

主な特徴

リボンワームは細長く平たい体をもつ無分節の動物で、表面は被毛(線毛)で覆われる種が多く、滑らかで粘液を出すことがある点が特徴です。最も特徴的なのは頭部に収まる可逆性の吻(proboscis、口先)で、これは獲物を捕らえるために外へ反転(露出)させて用います。吻は独立した腔(rhynchocoel)に収まっており、この構造はリボンワーム特有のものです。

  • 吻(口先):捕食や防御に使う。種によっては刺針(stylet)を持ち、獲物に刺して毒や粘液を注入する。
  • 体壁と筋肉:多層の筋肉と結合組織により伸縮や体の運動が可能。
  • 循環系:血管状の系が発達しており、心臓は無いが収縮する血管で血液が流れる。
  • 神経系:頭部の神経節と腹側の神経索からなる比較的単純な配列。
  • 大きさ:数ミリ~数十メートルに達する種まである。特に長さで知られる例にLineus属のものがある。

分類(概要)

伝統的には、吻に刺針を持たない群をAnopla(無刺類)、持つ群をEnopla(有刺類)と分けてきました。しかし分子系統学の研究により、現在では従来の分類を見直す動きがあり、Palaeonemertea、Pilidiophora、Hoplonemerteaといったグループ分けが提案されています。種数はおよそ1,200~1,500種とされ、分類はまだ研究途上です。

分布と生息環境

ほとんどが海産で、沿岸の潮間帯から深海まで幅広く分布します。藻場や砂泥底、岩礁の隙間などに住み、隠れて生活する種が多いです。ごくわずかに淡水や陸上の湿った場所に適応した種も知られています(元の段落にもある通り)。分布は世界的で、極域以外の多くの海域に見られます。

摂食と生態

多くのリボンワームは肉食性で、線虫類、環形動物、小型の甲殻類や貝類などを捕食します。吻を獲物に伸ばし、粘液や毒で麻痺させるか、刺針で刺して消化液を注入することで捕食します。また、種によっては掃除的に死骸を食べるものや共生的な生活をするものもあります。

繁殖・発生・再生

繁殖は主に性によるものが多く、雌雄異体の種が一般的です。多くの種は体外受精を行い、発生の段階で特殊な幼生(たとえばピリディウム幼生)を経る群と直接発生する群があります。リボンワームは再生能力が高く、切断や部分的な自切(自切断)から再生することが知られており、再生生物学の研究対象となっています。

防御と捕食者

捕食から身を守るために粘液を分泌したり、吻を使って攻撃的防御を行ったりします。色彩鮮やかな種は警告色(アポセマティズム)的に有毒物質を含むこともあります。主な捕食者は魚類や甲殻類、その他の大型の無脊椎動物です。

人間との関わり・研究の重要性

  • 一般には人に危害を与えることは少ないが、研究材料としては有用で、特に吻の形態や毒・粘液の化学、再生能力、系統分類の研究で注目されています。
  • 長大な種は「地球上で最も長い動物」の候補として話題になることがあるが、長さの測定や記録には慎重さが要ります。

観察・同定のポイント

  • 体は柔らかく伸び縮みする。動くときは滑るように移動する。
  • 吻は外見では見えないことが多いが、捕食行動中に外へ出る。
  • 色や模様は種によって多様で、観察時は大きさ、体壁の質感、吻の有無(刺針の有無)などを確認すると同定に役立つ。

まとめると、リボンワーム(Nemertea)は吻という特殊な器官を持つ独特な無脊椎動物群で、海洋生態系の捕食者として重要な役割を果たしています。分類や生態の詳細は現在も研究が進行中で、今後さらに多くの知見が期待されています。

解剖学

細長く、節がない動物である。頭部はないが、前端は胴体よりやや幅広であることが多い。吻が反転しているのが特徴である。吻は体内に入っているが、獲物を捕らえるために押し出される。

吻は消化器官と密接な関係がある。休息時には、口吻は腸のすぐ上にある体長のかなりの部分を占める長いチューブの中にある。口吻は管の後端に筋肉で取り付けられており、摂食後は管の内側に引き戻される。管の前端は脳の近くにある小さな空洞に通じており、さらに前端の孔から外部に出ている。

長さ

ネムリユスリカの大きさは5mmから、ヨーロッパ産のリネウス・ロンギッシムスのように30mを超えるものまであり、ほとんどの種が20cm以下である。体長50mや60mに達する標本の報告もあり、世界最長の動物になるという。記録上最も長い動物はシロナガスクジラのメスで体長29.9mである。



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