ワン・ホット・ミニット(One Hot Minute)は、アメリカのオルタナティブ・ロック・バンド、レッド・ホット・チリ・ペッパーズの6枚目のスタジオ・アルバムで、1995年9月12日にワーナー・ブラザース・レコードからリリースされた。前作『Blood Sugar Sex Magik』でジョン・フルシャンテが脱退したため、新たにデイヴ・ナヴァロがギタリストとして参加し、アンソニー・キエディス(ボーカル)、フリー(ベース)、チャド・スミス(ドラム)とともにレコーディングを行った。プロデューサーはリック・ルービンが務め、バンドの従来のファンク/ロック路線を土台にしつつも、新しい音像を模索した作品となっている。

ナヴァロ加入によりバンドのサウンドは大きく変化した。One Hot Minuteは、バンドの前作に比べてセックスや愛を前面に出した楽曲が減り、代わりにドラッグや鬱病などのテーマを扱う曲が多くなった。また、ヘヴィ・メタルのギター・リフも入っており、サイケデリックやハードロックの要素が強められている一方で、ファンクやグルーヴも随所に残されている。これはナヴァロの経歴(ジェインズ・アディクションの元ギタリスト)による影響が大きいとされる。さらに、アンソニー・キエディスは当時私生活で困難を抱えており、1994年にコカインヘロインに中毒になっていた時期があったため、彼が書いた歌詞の多くにドラッグや内面の葛藤が反映されている。

One Hot Minuteはビルボード200チャートで4位を記録したが、セールス面では前作に届かず評価も賛否が分かれた。アルバムからは「Warped」「My Friends」「Aeroplane」などのシングルが発表され、いくつかは音楽ビデオも制作されたが、商業的なインパクトは前作『Blood Sugar Sex Magik』ほどではなかった。1998年にナヴァロはバンドからの脱退を求められ、バンド側はメディアに対して「各メンバーが好む音楽性の違いが原因」と説明した。批評面では評価が分かれ、AllmusicのStephen Thomas Erlewineは「One Hot MinuteはBlood Sugar Sex Magikと同じくらい音楽的に野心的だが、それ以上に焦点が絞られていない、つまりグループのアルバムの中で最もスリルが少ないということだ」と述べている。1998年にジョン・フルシャンテがバンドに復帰し、その後の活動(1999年の『Californication』など)でサウンドは再び変化していくことになる。