パンタグラフは、連結された棒で構成される装置で、ある点の運動を別の点へ伝え、線や形を写したり、拡大・縮小したりするために用いられる。比喩的には、多くの電車や路面電車に見られる、ばね式の架線集電装置にも同じ名が使われる。概念の一般的な紹介は関連の概要を参照。
図面用パンタグラフの仕組み
古典的なパンタグラフは、剛性のある棒を平行四辺形に組み、なぞり点と描画点を決まった位置に置く。なぞり点を原図の上で動かすと、描画点はそれに似た経路をたどり、配置に応じて拡大または縮小される。主な要素は次のとおり。
- リンク機構の幾何学 — 倍率と向きを左右する。
- なぞり点と描画点 — 一方が原図を追い、もう一方がそれを再現する。
- 固定支点 — 絶対位置を決め、動きの範囲を制限する。
起源と発展
この装置は17世紀初頭の器具製作者に由来するとされ、芸術家、地図製作者、技術者にとって実用的な道具となった。長い時間をかけて、彫刻、地図の複写、教育用の実演などに特化した形へ発展した。機械式の変種には、図を拡大も縮小もできる可逆設計もある。
鉄道のパンタグラフ
形状と動きが似ていることから、この名は電気鉄道車両に用いられる架線集電装置にも転用された。鉄道用パンタグラフは、ヒンジ付きで、ばねまたは空気圧で荷重されたアームが、接触滑り板を架線に押し当て、車両の走行中も電気接触を保つ。現代の方式では、摩耗を抑えるため単腕式とカーボン接触ストリップがよく用いられる。技術面・運用面の詳細は鉄道の集電装置を参照。
機械式パンタグラフは、触覚的な複写や精密な縮尺合わせに今も実用的である。一方、鉄道用パンタグラフは電気牽引に不可欠である。種類の比較や用途・構造の追加情報は追加資料を参照。