概要
オーストラリアは、2008年に制作された国際共同製作の歴史ロマン大作である。バズ・ラーマンが監督し、ニコール・キッドマンやヒュー・ジャックマンといった主要な国際スターを起用している。壮大な映画的スペクタクル、メロドラマ的な恋愛物語、そしてオーストラリア史に由来するエピソードを結びつけることを明確な目的として制作・公開された。題名は、規模の大きいオーストラリア映画であることを示す総称的な呼び名としても用いられる。
舞台と主題
物語の時代は1939年から1942年で、北部準州の牧牛場から太平洋戦争の混乱へと移っていく。作品にはダーウィン爆撃の影響や、第二次世界大戦中に北部オーストラリアが受けた広範な混乱が織り込まれている。主題には、植民地主義、人種と文化接触、移動と喪失、そして圧力の下で関係を築いていく過程が含まれる。また、先住民オーストラリア人の扱いと表象も扱っており、公開後にはその点をめぐって議論が起こった。
キャストと映像面
- 主要キャスト:ニコール・キッドマン、ヒュー・ジャックマン、および入植者、兵士、先住民の登場人物を演じる助演陣。
- 映像スタイル:大規模な撮影、精巧な時代衣装、劇的な風景が作品の美学の中心を成している。
- 音楽と音響:サウンドトラックは時代性のある要素と現代的な編曲を組み合わせ、感情の対比を強めている。
製作と公開
大規模予算で、広範なロケ撮影を伴って製作され、この映画は多くの国内作品では珍しい壮大なスケールを目指した。2008年後半にプレミア上映され、11月26日にオーストラリアとアメリカ合衆国で公開されたのち、同年12月から2009年初頭にかけて他地域へ展開された。スターの起用と国際配給の組み合わせにより、その時代のオーストラリアに関連づけられる作品の中でも商業的に特に目立つ存在となった。
評価と意義
批評家の反応は分かれ、多くは映像面の野心と制作水準を評価した一方で、上映時間の長さや恋愛と歴史メロドラマの間で揺れるトーンの変化を批判する声もあった。興行面では、オーストラリアの映画産業に結びつく作品の中でも高い興行収入を記録した部類に入り、歴史的にはいくつかの長寿ヒットに次ぐ第2位として言及されることがある。本作は、とくに技術面とデザイン面で賞の注目を集め、歴史的記憶や戦時下のオーストラリアを映画がどう描くかについての議論も促した。
特記事項
- この映画は、架空の人物と実際の歴史的出来事を組み合わせ、壮大な戦時物語を構成している。
- 公開と反響は、大規模なオーストラリアの物語への世界的関心と、表象をめぐる議論の双方を浮き彫りにした。
- 製作メモ、出演者インタビュー、分析の詳細は、関連資料やアーカイブ資料を参照するとよい。
オーストラリア映画における本作の位置づけや歴史的参照についてさらに知りたい場合は、1940年代初頭の北部準州を扱う映画研究資料や歴史記録を参照するとよい。