「ババ・オライリー」は、イングランドのロック・バンドザ・フーの楽曲で、ギタリストにして主なソングライターであるピート・タウンゼントが作曲した。1971年にアルバム『Who's Next』の冒頭曲として初めて発表され、ボーカルはロジャー・ダルトリーが担当した。バンドの楽曲の中でも特にすぐに識別できる一曲となっており、長い器楽導入部と口ずさみやすいコーラスで、1970年代初頭のロックを代表する名曲のひとつとみなされている。
作曲と録音
この曲は、タウンゼントが未完のロック・オペラ企画「Lifehouse」のために書いた素材から発展した。彼は精神的指導者メヘル・バーバーと、ミニマル作曲家テリー・ライリーの影響を組み合わせ、個人的な内省と大きな音響的広がりを併せ持つ作品に仕上げた。曲の土台となるのは繰り返されるキーボードのフレーズで、初期の電子キーボード技法とオルガン的な音色によって、バンドの演奏の下にリズミカルで催眠的な脈動が生み出されている。
構成と歌詞
音楽的には、曲は簡素で持続する導入部から、ドラム、ベース、ギターが加わるフル・バンドのロックへと展開していく。コーラスでは「teenage wasteland」というフレーズが繰り返され、多くの聴き手がこれを曲名だと誤解してきた。タウンゼントは内省的なミドルエイトを歌い、ダルトリーが主なヴァースとコーラスを担うことで、この録音には切迫した感情とアンセム的なスケールの両方が与えられている。
発表、評価、影響
『Who's Next』に収録されたこの曲は、すぐにザ・フーのレパートリーとライヴの定番になった。批評家と聴衆は、実験的なスタジオ技法とクラシック・ロックのダイナミクスを結びつけた点を高く評価した。以後数十年にわたり、映画、テレビ、広告で広く使用され、多くのアーティストにカヴァーや言及もされてきた。その結果、ポピュラー文化における地位はいっそう確かなものとなった。
主な特徴と区別
- 未完のLifehouse企画に由来し、タウンゼントのコンセプト面での野心を反映している。
- 繰り返されるキーボードのモチーフと、導入部からコーラスへ高まる劇的な展開で知られる。
- リスナーがコーラスを記憶するため、正式な題名よりも「Teenage Wasteland」と呼ばれがちである。
- 現在もザ・フーのライヴでアンコールやオープニングとして頻繁に演奏され、クラシック・ロック・ラジオの定番でもある。