Raise Your Weapon(レイズ・ユア・ウェポン)は、カナダのエレクトロニック・ミュージック・プロデューサー、deadmau5(デッドマウ5)の楽曲で、Greta Svabo Bech(グレタ・スバーボ・ベヒ)のボーカルをフィーチャーしています。楽曲はdeadmau5の5枚目のスタジオアルバム『4×4=12』に収録されており、アルバムは2010年にリリースされました。シングルとしても後に発表され、ライブやコンピレーションなどで広く演奏・紹介されています。
楽曲の構成とサウンド
曲はまず、ボーカルの下で4/4拍子のピアノ旋律が穏やかに流れるイントロから始まります。その後、楽曲の中盤でベースが重く落ちるダブステップ風のドロップに移行し、冒頭のボーカル・フレーズが繰り返されながら展開していきます。この構成により、ハウス的な4/4の要素とダブステップの低域が融合した独特のダイナミクスが生まれ、エレクトロニック・ダンス・ミュージック(EDM)の中でも印象的な一曲となっています。
パフォーマンスと関係アーティスト
ボーカルを担当したGreta Svabo Bechはフェロー諸島出身のシンガーで、その透明感のある声が楽曲のメロディーラインを際立たせています。deadmau5(本名 Joel Zimmerman)はこの曲を含む作品群を通じて、同時代のダンス〜エレクトロ系アーティストと共演・共演機会を持っており、デヴィッド・ゲッタ、クリス・ブラウン、リル・ウェイン、フー・ファイターズなど、ジャンルの垣根を越えたアーティストと同じ舞台やフェスで紹介されることがありました。
批評と受賞歴
批評家からも高い評価を受けました。AllmusicのDavid Jeffriesは「"Raise Your Weapon"と"One Trick Pony"のワン・ツー・パンチがMau5のダブステップへの新たな愛を紹介しているとき、あなたは十分なバラエティを持っている」と評し、Rolling StoneのWill Hermesは「最高傑作は、病的なダブステップ・ビートにブレイクダウンする"Raise Your Weapon"だ」と絶賛しました。曲中でグレタが〈今、燃えるのを見るのはどんな気分だ?〉と問いかけるような歌詞が、ドロップ前の緊張感を一層高めています。
"Raise Your Weapon"は、第54回グラミー賞でベスト・ダンス・レコーディングにノミネートされ、商業的・批評的にもdeadmau5の代表曲のひとつとして認知されました。
影響と評価のまとめ
本曲は、ハウス/プログレッシブな要素とダブステップ的なブレイクダウンを組み合わせた点で、当時のEDMシーンにおけるジャンル横断的な実験の好例となりました。deadmau5の音楽性の幅を示すと同時に、フィーチャリング・ボーカルの使い方やドラマティックな構成で幅広いリスナーに届く曲として、現在もライブで取り上げられることの多い人気曲です。