レイブとは:EDM大規模パーティーの定義・起源・主な音楽ジャンル
レイブの定義・起源からハウス、トランス、テクノなど主要EDMジャンルやレーザー等のビジュアル演出までを分かりやすく解説。
レイブとは、ディスクジョッキーが電子音楽を演奏する大規模なパーティーやフェスティバルのことです。レイブで演奏される音楽には、ハウス、トランス、テクノ、ドラム&ベース、ダブステップなどのエレクトロニック・ダンス・ミュージック(EDM)があります。たくさんのダンスが行われます。レイヴでは、レーザー光線のショーや映像の投影など、幻想的なシーンを演出するための視覚効果もあります。レイヴは、1980年代半ばから後半にかけてイギリスやイビサ島で開催されたアシッド・ハウス・ミュージックのパーティが起源となっています。1980年代半ばから後半にかけて、イギリスやイビサ島で行われたアシッド・ハウス・ミュージック・パーティーから発展し、そこからヨーロッパ本土やアメリカに急速に広まっていきました。
レイヴは通常、イベント会社が企画・推進しています。1990年代にイギリスでレイヴを推進した初期の企業には、FantaziaやHelter Skelterがありました。また、ESPプロモーションズは、「Dreamscape」と名付けた一連のレイヴを開催していました。ロンドンには、定期的にレイブを開催する大きなクラブがいくつかありました。
会場と進行
会場は倉庫(warehouse)、工場跡、屋外フィールド、専用のフェスティバル会場、ナイトクラブなど多岐にわたります。開催時間は深夜から早朝、または数日にわたるフェスティバル形式になることもあります。音響システム(サウンドシステム)や照明、巨大スクリーン、VJ(ビジュアルジョッキー)による映像演出が重視され、空間全体を使った没入型の演出が特徴です。DJは単に曲を流すだけでなく、ミキシングや選曲でフロアの盛り上がりを作り、時にはライブアクトやMCが加わります。
主な音楽ジャンルと派生
レイヴで聴かれる音楽は多様で、主に以下のようなジャンルがあります:
- ハウス(クラシック、ディープ、テック、プログレッシブなど)
- テクノ(ミニマル、アシッド、インダストリアルなど)
- トランス(プログレッシブ、サイケ、ユーロなど)
- ドラム&ベース(速いテンポとブレイクビート)
- ダブステップやブレイクス、ハードコア、ギャバなどのアンダーグラウンド系
さらに、地域や時代によってはサイケデリックトランス(psytrance)やエレクトロニカ、テックハウスなど多くの派生ジャンルが登場しています。
文化・マナー・コミュニティ
レイブには独特のコミュニティ文化があり、しばしば「PLUR(Peace, Love, Unity, Respect)」の精神が語られます。参加者はファッション(ネオンカラー、光るアクセサリー、個性的な衣装)、ダンス、交流を楽しみます。一方で、他者への配慮や同意の尊重、ゴミの持ち帰りなど最低限のマナーが求められます。写真撮影や動画撮影についてはイベントごとにルールがあるため、事前に確認することが望ましいです。
安全性と法的課題
レイブは大勢が集まるイベントであるため、安全管理が重要です。主催者は救護スペースや飲料(給水)ポイント、避難経路の確保、セキュリティの配置などを行います。過去には非公式の違法レイブや屋外での無許可開催が問題になり、1990年代のイギリスではCriminal Justice and Public Order Act 1994のような法律が制定され、踊りや音楽の性質を基準に取締りが行われたこともあります。また、違法薬物の持ち込み・使用が問題視されており、主催者や参加者ともに薬物による健康リスクへの注意が必要です。
主催者・商業化とフェスティバル
レイヴはアンダーグラウンドから始まりましたが、徐々に商業的大規模フェスティバルへと発展しました。既に挙げたFantazia、Helter Skelter、ESPプロモーションズのほか、現代では世界規模で開催される「Tomorrowland」や「Ultra Music Festival」、「Electric Daisy Carnival(EDC)」や「Creamfields」などが有名です。商業化により安全対策や舞台装置の品質が向上する一方、チケット価格の高騰やオリジナルの精神との距離感を懸念する声もあります。
参加前のチェックポイント
- 公式情報:開催場所、開始時間、持ち物、撮影ルールを主催者の告知で確認する。
- 安全対策:水分補給、休憩スペースの場所、同行者との集合場所を決めておく。
- 交通手段:終電後の手段やシャトル、宿泊の手配を事前に確認する。
- マナー:他者の身体的スペースや同意を尊重する。
まとめると、レイブは視覚・聴覚・身体の体験が融合した大規模なダンスイベントであり、音楽ジャンルや演出、コミュニティの価値観が多様に混ざり合う場です。安全や法令順守を踏まえつつ、その独特のカルチャーとエネルギーを楽しむことができます。

2005年にウィーンで行われたレイブパーティー。
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質問と回答
Q: レイヴとは何ですか?
A: レイヴとは、電子音楽を演奏するディスクジョッキーがいる大規模なパーティーやフェスティバルのことです。
Q: レイヴではどんなジャンルの音楽が演奏されますか?
A:ハウス、トランス、テクノ、ドラムンベース、ダブステップなど、エレクトロニック・ダンス・ミュージック(EDM)系の音楽が演奏されます。
Q:レイブではどんな視覚効果が使われていますか?
A:レーザー光線によるショーや、映像の投影など、幻想的な空間を演出するための視覚効果もあります。
Q:レイヴはどこから生まれたのですか?
A:1980年代半ばから後半にかけて、イギリスやイビサ島で行われたアシッド・ハウス・ミュージック・パーティーから発展したものが多いようです。
Q: イギリスとイビサ島で始まったレイヴは、どこに広がっていったのですか?
A:そこから急速にヨーロッパ本土やアメリカにも広がっていきました。
Q:レイヴは誰が企画し、推進しているのですか?
A:レイヴは通常、イベント会社によって企画・宣伝されます。
Q:1990年代にイギリスでレイヴを推進した初期の会社の名前を教えてください。
A: 1990年代にイギリスでレイヴを推進した初期の会社には、Fantazia、Helter Skelter、そしてDreamscapeという名のレイヴシリーズを開催したESP Promotionsなどがあります。ロンドンでは、定期的にレイヴを開催していた大きなクラブがいくつかありました。
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