サンドイッチパネル(アルミ複合板)とは|構造・断熱・耐火性・用途まとめ

サンドイッチパネル(アルミ複合板)の構造・断熱・耐火性から用途までを分かりやすく解説。軽量で高剛性、断熱・防火・外装用途の選び方や施工ポイントも紹介。

著者: Leandro Alegsa

サンドイッチパネルは複合材料の一種で、通常は「外側の薄い表皮(両面)」と「内部の芯材」の2層構成になっています。外側の層にはアルミニウムが使われることが多く、アルミニウム複合板とも呼ばれます。設計次第で高い構造剛性と軽量性を両立でき、断熱性・耐火性・意匠性など用途に応じた特性を持たせられるため、建築の外装(クラッディングにも使用される。)や内装、設備用途などに広く使われています。以下に構造・材料・性能・用途・施工上の注意点などをわかりやすくまとめます。

構造(基本構成)

  • 表皮(フェイシング):一般に薄いアルミニウム板(片面0.2〜0.6mmが多い)を使用。塗装や被覆(PVDF、ポリエステルなど)で耐候性・意匠性を高める。
  • 芯材(コア):断熱や耐火、軽量化のために発泡樹脂や鉱物系材料が用いられる。板全体の厚みは用途により数十mm〜数百mmまで幅がある。
  • 接着層:表皮と芯材を高性能接着剤で接合し、荷重や曲げに対する一体性を確保する。

主な芯材の種類と特徴

  • PIR(ポリイソシアヌレート)/PUR(ポリウレタン):低熱伝導率で高断熱。軽量だが可燃性のため、設計・規格により耐火性の扱いに注意が必要。
  • EPS(発泡ポリスチレン):軽量でコストが抑えられる断熱材。熱伝導率はやや高め、耐火性は低い。
  • ミネラルウール(ロックウール等):不燃(非可燃)で耐火性に優れる。断熱性能は良好で、防火区画や耐火被覆に適するが、同等厚さでは樹脂系コアより比重が高い。
  • アルミハニカム等の構造コア:高い曲げ剛性を得たい用途で採用。断熱性より構造性能を重視する場面で用いられる。

断熱性と熱性能

  • 断熱性能は芯材の種類・厚さで大きく変わる。PIR/PURは熱伝導率が低く、同厚で高い断熱効果を発揮する。
  • 断熱性の指標としては熱伝導率(λ値)や熱貫流率(U値)が用いられる。利用目的(外壁・屋根・冷凍設備)に応じて厚みや芯材を選定する。

耐火性・安全性

  • 耐火性能は芯材の材質で左右される。ミネラルウール芯は非可燃でA1/A2相当の評価を得やすい。
  • PIR/PURやEPS芯は可燃性があるため、改良剤や不燃被覆、規格(例:EN 13501-1など)に基づいた評価・対策が必要。
  • 外装に用いる場合は防火区分や避難設計、隣接部材との組合せで燃え広がり評価を行うことが重要。

意匠・表面処理

  • 表面にはPVDF(フッ素樹脂)やポリエステル等の塗装が一般的で、色・光沢・テクスチャー(木目・金属調など)のバリエーションが豊富。
  • 耐候性や耐汚染性の向上、メンテナンス性を考慮して塗装種や仕上げを選ぶ。

用途(代表例)

  • 建築外装(ファサード・カーテンウォール・クラッディング)
  • 屋根パネル、断熱屋根材
  • 内装パネル、間仕切り、天井
  • 冷凍・冷蔵施設の断熱パネル
  • クリーンルームや防音・防振用途
  • 看板・サインパネル(意匠性を生かした用途)

施工と取り扱いのポイント

  • 継ぎ目(ジョイント)は熱膨張・収縮を考慮した目地・シーリング処理が必要。水密・気密の確保が重要。
  • 固定方法は機械固定(ビス・リベット)、接着剤固定、専用金具などを用途に応じて選定。表面が薄いため座繰りやワッシャーで応力集中を避ける。
  • 現場での切断や加工は芯材の飛散や有害物質発生を防ぐため適切な防護を行う。火気作業やグラインダー使用時には注意。

耐久性・メンテナンス

  • アルミ表面は酸化被膜により腐食に強いが、沿岸部など塩害環境では塗膜や継手部の点検が必要。
  • 定期的な洗浄(中性洗剤+水)で汚れを落とし、塗膜やシールの劣化を点検する。
  • 損傷がある場合は早めに補修し、雨水の浸入や断熱性能低下を防ぐ。

メリットとデメリット(まとめ)

  • メリット:軽量で施工が比較的容易、優れた断熱性(芯材次第)、多様な意匠、形状保持性が高い。
  • デメリット:芯材によっては可燃性の問題、リサイクルや廃棄で分別が必要、機械的損傷(へこみ)に弱い表皮もある。

環境面・リサイクル

  • アルミニウム自体はリサイクル性が高いが、芯材と複合化されているため分離が必要で、製品によっては再資源化が難しい場合がある。
  • 近年は分解・分離しやすい設計や環境配慮型の芯材を用いる試みが進んでいる。

選定時は用途(外装・屋根・冷却室等)、求められる断熱性・耐火性能・意匠性、施工条件、維持管理性、法規・規格の要件を総合的に検討してください。必要に応じて製品データシートや第三者試験結果(燃焼試験・断熱試験・耐風圧試験など)を確認することをおすすめします。

木目調のサンドイッチパネル(模式図Zoom
木目調のサンドイッチパネル(模式図

住宅では、サンドイッチパネルがよく使われますZoom
住宅では、サンドイッチパネルがよく使われます

この図書館のファサードは、サンドイッチパネルによって、より美しい外観になっています。Zoom
この図書館のファサードは、サンドイッチパネルによって、より美しい外観になっています。

屋根として使用されるサンドイッチパネル。Zoom
屋根として使用されるサンドイッチパネル。



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