ウミガメとは?7種の特徴・生態・分布をわかりやすく解説

ウミガメ7種の特徴・生態・分布を図解と共にわかりやすく解説。サイズや生息域、保全のポイントまで一目で理解。

著者: Leandro Alegsa

ウミガメChelonioidea)は、北極海を除く世界中の海に生息するカメの総称で、種類によっては海を長距離に渡って移動します。この日本語では「ウミガメ」と呼ばれますが、語源的には英語の区別があり、アメリカ英語では一般に "sea turtle" と呼ばれます。イギリス英語では単に「カメ」と言う場合もあり、淡水性のシェロニアンは「テラピン」、陸上性のシェロニアンは「トータス」と呼び分けられます。ウミガメは海での生活に適応した平たいひれ状の四肢(前肢が大型の「前ひれ」)や、海水に適した被甲(甲羅)を持っています。

一般にウミガメは甲羅の構造や食性、生態に差があり、現在確認されているのは7つの種です。カンプスリドリー(Kemp's ridley)フラットバック(Flatback)グリーン(Green)オリーブリドリー(Olive ridley)アカウミガメ(Loggerhead)タイマイ(Hawksbill)、そしてオサガメ(Leatherback)の7種類です。オサガメ以外のウミガメはすべてカメ科(Cheloniidae)に属し、オサガメはDermochelyidae科に属する唯一の現生種です。オサガメは最も大きく、成熟すると体長6~7フィート(約1.8~2.1m)、幅3~5フィート(約0.9~1.5m)、体重は最大で約2000ポンド(約900kg)に達する個体も記録されています。他の種は小型で、成体は概ね2~4フィート(約0.6~1.2m)程度の甲長が一般的です。ヒラタウミガメ(フラットバック)は主にオーストラリアの北海岸域に限られて生息しています。

7種の特徴(簡潔ガイド)

  • カンプスリドリー(Kemp's ridley):最も小さい種の一つ。甲長は約60cm前後。主に北西大西洋沿岸で繁殖し、一斉上陸( arribada )で有名。主に甲殻類や貝類を食べる。
  • フラットバック(Flatback):甲羅が平らで背甲が低い。分布は限定的で、主にオーストラリア北部沿岸にのみ見られる。浅い沿岸域を好む。
  • グリーン(Green turtle):成体は主に藻類や海草を食べる植物食性が強い。甲長は1m前後になる個体もあり、暖かい沿岸域やラグーンでよく見られる。
  • オリーブリドリー(Olive ridley):カンプスリドリーに似て小型。太平洋やインド洋の熱帯域に広く分布。大規模な一斉産卵を行うことがあり、主に甲殻類やクラゲを食べる。
  • アカウミガメ(Loggerhead):がっしりした頭部と強い顎を持ち、貝や甲殻類を砕いて食べる。甲長は70–100cm程度で、世界中の温暖な海域に分布。
  • タイマイ(Hawksbill):尖った嘴(くちばし)状の口を持ち、サンゴ礁域でスポンジや小型無脊椎動物を食べる。美しい甲羅の模様で知られるが、これがかえって密漁の対象になった。
  • オサガメ(Leatherback):甲羅が皮質で硬い甲板を欠き、流線型の大型種。主にクラゲを食べ、深海や高緯度まで長距離移動する。最も大きな現生ウミガメで、非常に広域に分布する。

生態と生活史

  • 繁殖と産卵:多くの種で成熟した雌は生まれた海岸(帰巣本能)に戻り、夜間に砂浜で穴を掘って産卵します。産卵シーズンや回数は種や地域で異なり、1回の産卵で数十~百個以上の卵を産むことがあります。卵は温度により孵化時の性別が決まる(高温で雌が多くなる)という特徴があります。
  • 幼生と成長:孵化した子ガメは夜間に一斉に海へ向かいますが、天敵や環境の影響で生存率は低いです。成長して成熟するまでに数年〜数十年かかり、種によって成熟年齢は大きく異なります。
  • 移動:多くのウミガメは季節的・回遊的に長距離を移動します。例えばオサガメは北極近くまで移動する記録があり、種によっては繁殖地と採餌地を何千キロも離れて往復します。
  • 食性:種類によって大きく異なります。グリーンは主に海草・藻類(草食)ですが、アカウミガメやカンプスリドリーは甲殻類や貝類を多く食べ、タイマイはスポンジ類を好みます。オサガメはクラゲを主食とします。

分布と生息環境

ウミガメは世界の熱帯〜温帯海域に広く分布しますが、個体群ごとに分布域が異なります。前述の通り、オーストラリア北岸に限定的に生息する種もあれば、オサガメのように深海から高緯度域まで広く回遊する種もあります。基本的には砂浜のある沿岸域、ラグーン、サンゴ礁、河口域などが重要な生息地・繁殖地になります。

脅威と保全

  • 主な脅威:漁業の混獲(刺し網や底引き網、釣り)、産卵地の開発や観光による砂浜の破壊、海洋ゴミ(特にプラスチック)の誤食、気候変動による孵化温度の変化、卵や甲羅の密猟などが挙げられます。
  • 保全対策:産卵地の保護(立入制限やライト規制)、海での混獲低減のためのTurtle Excluder Device(TED)や漁法の改善、海洋保護区の設定、保護団体による巣の保護・人工孵化、個体の放流・リハビリテーション、国際的な条約による取引規制などが行われています。
  • 国際評価:多くのウミガメ種はIUCN(国際自然保護連合)や各国で絶滅危惧種に指定されており、保全活動の優先対象です。

人間との関わり

ウミガメは文化的・観光的にも重要で、海岸における産卵観察やエコツーリズムの資源となっています。一方で、過去には甲羅(特にタイマイの美しい柄)や肉、卵の需要により個体数が減少してきました。持続可能な保全と地域社会の協力が重要です。

まとめ

ウミガメは7種それぞれに異なる生態と分布を持ち、海洋生態系で重要な役割を担っています。繁殖地の保護や漁業の改善、海洋汚染対策などの継続的な保全活動がなければ、これらの種はさらに危機にさらされます。個人でもビーチでのごみ拾いや夜間のライトを控えるなど、小さな行動がウミガメ保護に役立ちます。

質問と回答

Q: ウミガメとは何ですか?


A: ウミガメは北極海を除く世界中の海に生息するカメです。

Q: アメリカ英語とイギリス英語のウミガメの名前の違いは何ですか?


A: アメリカ英語では、ウミガメは「Chelonioidea」と呼ばれますが、イギリス英語では単に「turtles」と呼ばれ、淡水性のカメ類は「Terrapins」、陸生のカメ類は「Tortoise」と呼ばれます。

Q:カメはヘビやワニと比べてどのくらい古いのですか?


A:カメはヘビやワニよりも古く、現存する最も古い爬虫類の仲間です。

Q: ウミガメは何種類いますか?


A: ウミガメは7種類います: ケンペイウミガメ、オリーブウミガメ、ヒラタウミガメ、アオウミガメ、アカウミガメ、タイマイ、オサガメです。

Q: オサガメはどのウミガメ科に属しますか?


A: オサガメはオサガメ科に属し、唯一の仲間です。

Q: 成熟したオサガメの大きさは?


A: オサガメは成熟すると体長2m、幅1mから1.5mになり、体重は2,000ポンド(約900kg)にもなります。

Q: ヒラタガメはどこに生息していますか?


A: ヒラタウミガメはオーストラリアの北海岸にのみ生息しています。


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