Second-in-Command(表記例:2i/c、2IC)とは、英国陸軍や英国海兵隊(Royal Marines)などの部隊・編成において、司令官(CO:Commanding Officer)に次ぐ責任者として任じられる第2司令官のことです。米軍でいうところの「executive officer(XO、執行官)」に相当し、指揮官が不在・負傷した場合に代行する権限を持つほか、日常の管理・訓練・行政・物資調整・士気管理などの実務を担う役割が中心です。この用語は他の多くの英連邦諸国の軍隊でも広く使われています。
主な役割
- 指揮官の代理:指揮官が任務遂行不可能な場合に正式に指揮を引き継ぐ。
- 運用・訓練管理:日々の訓練計画や部隊の戦闘準備を監督する。
- 行政・人事・後方支援:勤怠、物資補給、装備管理、健康・福利に関する調整を行う。
- 作戦調整・幕僚との連携:上級・隣接部隊や幕僚と作戦・情報を調整する。
- 規律維持と士気管理:部隊の規律や士気維持に責任を持つ。
階級と編成別の一般例
2i/cに就く階級は部隊の規模や兵科、時代によって異なりますが、次のような一般的な区分があります(地域・部隊による例外あり)。
- 大隊・連隊レベル:通常は少佐(Major)が2i/cを務めます。編成長(CO)は中佐・大佐に相当することが多いため、2i/cはその補佐として運用・管理を担います。
- 中隊・中隊相当(company / troop / squadron):通常は大尉(Captain)や場合によっては少佐が2i/cになることがあります。指揮官が現場指揮に専念できるよう、管理業務を代行します。
- 小隊・班(platoon / section):より小規模な編成では、2i/cは下位下士官が務めます。たとえば小隊の副長はしばしば軍曹(Sergeant)、セクションの副長は通常伍長(Lance Corporal)とされることが多いです。歴史的には歩兵中隊の副長(company 2IC)が第二次世界大戦後までは中尉(Lieutenant)であった例もあります。
英海軍での対応
英国海軍では、艦船の「副長」に相当する職務を一般に一等中尉(First Lieutenant)または執行官(Executive Officer)と呼びます。大きな艦艇や航空母艦などでは執行官が艦長の補佐として幅広い責任を負い、小型艦では一等中尉が同様の役割を果たします。名称や職務範囲は艦種や組織によって差があります。
歴史的・組織的な差異と注意点
- 呼称や担当範囲は国・兵科・時代で変化します。同じ「2i/c」でも責任の重さや実務内容は大隊レベルと小隊レベルで大きく異なります。
- 一部の部隊では「副司令官(Deputy Commander)」や「副指揮官(Deputy Commanding Officer)」など別の肩書きを使うこともありますが、実務上は2i/cと同様の役割を果たします。
- 陸軍・海兵隊・海軍での序列・呼称は英米で一致しない場合があり、国際共同作戦では役割と権限を明確にすることが重要です。
まとめると、Second-in-Command(2i/c / 2IC)は部隊の二番手として指揮官を補佐し、指揮の代行や日常運用・管理を行う重要な職務です。具体的な階級や職務範囲は編成規模や兵科によって変わるため、現場ごとの運用規則を参照する必要があります。