地震計とは?定義・仕組み・種類・歴史をやさしく解説

地震計の定義・仕組み・種類・歴史を初心者向けにやさしく解説。記録方法やデジタル化の流れまで図解でわかる入門ガイド。

著者: Leandro Alegsa

地震計は、地震によって引き起こされる計測点の動きを時間の関数として記録したものです。地震計は、通常、地震波形を記録します。地震計は直交3軸(x、y、z)の運動を記録し、z軸は地表に垂直で、x軸とy軸は地表に平行です。

歴史的には、地震計は回転するドラムに取り付けた紙に記録されていた。また、普通の紙にペンを使って記録する方法もあります。また、光線によって感光紙を露光する方法もありました。現在では、コンピュータでの解析を容易にするため、ほとんどの地震計がデジタルデータで記録されています。地震計は、リヒタースケールで地震を計測するためにとても重要なものです。

仕組み(原理)

地震計の基本原理は「慣性質量の相対運動」を利用することです。箱(観測点)と内部の重り(質量)をばねや支持機構でつなぎ、地面が揺れると箱が動いても重りは慣性により相対的に動きます。この相対変位や相対速度、相対加速度をセンサーで電気信号に変換して記録します。

主な変換方式は次の通りです:

  • 懸垂(ペンデュラム)型:重りの相対運動を利用する歴史的な方式。
  • 電磁誘導型(コイルと磁石):相対運動によりコイルが磁界を切ることで電圧が生じます。地震観測で広く使われます。
  • 加速度計(力バランス式やMEMS):特に大きな揺れを測る強震計や、電子機器に組み込む小型計測器に使われます。

地震計の種類(用途別・方式別)

  • ブロードバンド地震計:長周期から短周期まで広い周波数帯を捉えられる。遠地やグローバルな観測に適する。
  • 短周期(短周期・レスポンス調整型):短い周期の振動(高周波)に敏感で、局所地震の検出に向く。
  • 強震計(加速度計):大地震での大振幅を正確に記録するための装置。建築・防災分野で重要。
  • ジオフォン(地震探査用の小型速度計):地表近傍の高周波信号を捉える一般的なセンサー。
  • 海底地震計(OBS):海底に置かれるタイプ。陸上とは異なる設置・回収技術が必要。

記録とデジタル化

かつてはドラム紙・筆記方式や感光法など機械的な記録が主でしたが、現在はAD変換器(A/Dコンバータ)を用いて電気信号をデジタル化し、サンプリングして保存します。サンプリング周波数は用途により幅があり、一般には数Hzから数百Hz、強震観測ではさらに高いサンプリングが使われることもあります。

デジタル化によって、フィルタ処理、波形解析、時間同期(GPS時刻同期)やネットワーク配信が容易になり、リアルタイムの地震検出や地震早期警報(EEW)にも利用されています。

波形(地震記録)の扱いと解析

地震計が出力する生の信号(「カウント」)は、機器ごとの応答(インストルメントレスポンス)を補正して速度や加速度、変位に変換します。これにより振幅を比較したり、周波数解析(スペクトル解析)や震源の推定、震央距離の計算などが可能になります。代表的な指標としては、マグニチュードや到時差を用いる震源定位があります。

主な利用分野

  • 地震学研究(地震・断層・地球内部構造の解明)
  • 防災・早期警報システム(EEW)
  • 建築物やインフラの地震応答観測(強震計による耐震設計の評価)
  • 火山監視や地盤災害(地すべりなど)の監視

歴史の流れ(簡単年表)

  • 132年(中国)— 張衡(ちょうこう)が大紀録器として知られる地震計(地震を知らせる器具)を作ったと伝えられる(「観測は方向の検出が主」)。これは現在のような波形記録器ではありませんが、地震観測の起源として有名です。
  • 19世紀後半 — 西洋で機械式の地震計が発展。日本でジョン・ミルンらが横振りペンデュラム式などを用いて地震観測網を構築しました。
  • 1930年代 — Wood–Anderson型のような特定の機器特性をもつ装置がローカルマグニチュード(リヒター)測定に用いられるようになった。
  • 後半20世紀 — 電子式・デジタル記録へ移行。GPS時刻同期やネットワーク通信の発展で大規模観測網が可能に。
  • 21世紀 — MEMSや高性能ブロードバンド地震計、リアルタイム処理による地震早期警報や高密度観測(市民観測含む)が進展。

最後に(注意点)

「地震計」と「地震計が記録する地震波形(地震記録・地震計波形)」は区別して使うと理解が楽になります。また、観測データを解析するときは機器の応答補正や設置条件(地盤、向き、温度など)を考慮する必要があります。

さらに詳しい機器の選び方やデータ解析の方法が必要でしたら、用途(研究・防災・構造監視)を教えてください。適切な地震計の種類や設置・校正方法について具体的に説明します。

UCSD、Sylmar085地震の重力加速度の分数における地震波形。Zoom
UCSD、Sylmar085地震の重力加速度の分数における地震波形。



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