スノーボールアース

スノーボールアースやアイスハウスアースは、地表がほぼ全面的に凍結していた時代を指す。スノーボールアース(またはスラッシュボールアース)の出現についてはまだ議論の余地があるが、原生代のある時期に広範な氷河化が起こった可能性が高いことが分かってきた。しかし、その氷河がどの程度広がっていたのかについては、まだ議論の余地がある。推進派は、この理論によって熱帯緯度の氷河由来の堆積物や、地質学的記録の他の謎めいた特徴を説明できると主張している。反対派は、地質学的証拠から同じ推論をすることはできず、氷や泥に覆われた海洋の物理的な実現性を疑っている。

青色で示された氷河の年表Zoom
青色で示された氷河の年表

古第三紀

スノーボールアース仮説は、カナダのヒューロン紀超集団の氷河性堆積物を説明する。低緯度の氷床を示唆する古地磁気の証拠には異論がある。南アフリカのマクガニーネ層の氷河堆積物は、ヒューロニアン氷河堆積物よりやや若く(〜22億5000万年前)、熱帯緯度に堆積したものである。おそらく、古原生代のこの時期に起きた遊離酸素の増加により、大気中のメタンが酸化されて除去されたのであろう。当時、太陽は著しく弱かったので、地球の気候は、地表の気温を氷点以上に保つために、強力な温室効果ガスであるメタンに頼っていたのかもしれない。このメタンの温室がなければ、気温は急降下し、雪崩現象が起こった可能性がある。

新第三紀

  • カイガス氷河期 825〜730mya
  • スターティア氷河期 720〜635ミリアール
  • マリノア氷河期 650〜635ミリアール

新第三紀後期には、3〜4回の重要な氷河期があった。その中でもマリノア氷期は最も重要であり、スターチス氷期も実に広範囲に及んだ。これらはいずれもエディアカラ紀以前の低温期である。100万年にわたるガスキア氷河は、オルドビス紀後期の氷河と同程度の激しさであったと思われるが、地球規模の氷河化には至っていない。カイガス氷河や「冷却イベント」の位置づけは不明である。氷河期と認めない人もいれば、本当に第三の氷河期かもしれないと考える人もいる。しかし、スターティア氷河やマリノア氷河に比べると規模が小さいことは確かで、おそらく地球規模での氷河期ではなかったと思われる。しかし、新原生代の地球は何度も氷河期を迎えていたことが証明されている。


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