本文へ移動

Société par actions simplifiée(SAS)—フランスの簡易株式会社

SASは、フランス法上の柔軟な会社形態で、有限責任と広いガバナンス上の契約自由を備える。スタートアップ、外国子会社、産業グループで広く利用される。

フランス法上の Société par actions simplifiée(SAS) は、株主に有限責任を与えつつ、定款上の自由度を広く認める柔軟な会社形態である。1990年代に導入され、より硬直的な Société Anonyme(SA)に代わる簡潔な選択肢として、また子会社や合弁事業の設立を容易にする目的で創設された。一般的な参考として、フランス法上の会社形態を参照。

主な特徴

SAS は、株式に分割された資本、株主の有限責任、そして会社の定款(statuts)によって大きく定められるガバナンスを特徴とする。複数の共同出資者によって設立することも、SASU と呼ばれる一人会社の形で単独株主により設立することもできる。実務上よく挙げられる利点は次のとおりである。

  • 定款による柔軟性: 株主は、権限、意思決定の方法、株式の種類を合意に応じて自由に配分できる。
  • 経営体制: プレジデント(代表者)を任命しなければならないが、定款により必要に応じて他の機関や管理者を設けることができる。
  • 資本要件: 少額の初期資本で設立できるため、小規模事業から大規模事業まで利用しやすい。

設立とガバナンス

SAS を設立するには、運営規則を定めた定款を作成する必要がある。そこでは、管理者の選任と権限、議決要件、譲渡制限、利益配分などを規定する。定款上の規定はきわめて個別に設計できるため、当事者は関係を調整するために詳細な株主間契約を用いることが多い。SA で一般的に求められる監査や取締役会は、SAS では通常必須ではないが、規模や事業内容によっては定款上または法令上の義務が生じる場合がある。

用途と例

SAS は、柔軟なガバナンスを重視するスタートアップ、フランス子会社を設ける外国企業グループ、独自の企業構成を求める既存企業に人気がある。SAS 形態を用いる著名企業の例としては、エアバス(より大きなグループ構造の一部として)や高級ブランドのシャネルが挙げられる。適応性の高さから、持株会社や合弁事業でも一般的である。

区別と注目点

SA や SARL(別種の有限責任会社)と比べると、SAS は起業家がガバナンスや投資家の権利を設計する余地が大きい一方、定款を慎重に作成する必要がある。その人気の高まりは、有限責任という保護機能を維持しながら、企業組織における契約自由の広がりを示すものでもある。

関連項目

著者

AlegsaOnline.com Société par actions simplifiée(SAS)—フランスの簡易株式会社

URL: https://ja.alegsaonline.com/art/91469

共有