表層採掘(露天掘り)とは?種類・手法・環境影響をわかりやすく解説
表層採掘(露天掘り)とは?種類・手法・環境影響を図解と事例でわかりやすく解説。影響評価や緩和策、現場の最新技術も紹介。
表層採掘は、土地の表面で行われる採掘方法です。機械で重荷を取り除き、その下にある石炭などの物質を採取します。
地表の採掘には、ストリップ・マイニング、オープン・ピット・マイニング(英国ではオープン・キャスト・マイニング)、山頂除去の3種類がある。鉱床を覆っている土壌や岩石を除去する採掘方法です。鉱床の上にある岩石をそのままにして、立坑やトンネルを通って鉱石を取り出す地下採掘とは逆の方法である。
20世紀に入ってからは、地表からの採掘が盛んになり、アパラチア地方やアメリカ中西部などでは、石炭採掘の主流となりました。
表層採掘の多くは、まずアースムーバーなどの重機が重荷を取り除きます。次に、ドラッグライン掘削機やバケットホイール掘削機などの巨大な機械で鉱物を採取する。
表層採掘の主な種類
- ストリップ・マイニング(Strip mining):鉱床に沿って上から順に覆っている土や岩(重荷)をはぎ取っていく方法。段階的に掘削・搬出を行うため、長い帯状の採掘跡が残ることが多い。
- オープン・ピット・マイニング(露天掘り/Open-pit):鉱体を中心に大きな開口部を掘り下げていく方法。銅、金、鉄鉱石などの大規模鉱山でよく使われる。
- 山頂除去(Mountaintop removal):山の頂上を一度に大量に取り除き、鉱層に到達して採掘する手法。特に石炭採掘で問題になっており、周辺環境への影響が大きい。
採掘手法と使われる機械
表層採掘では、作業効率を上げるために大型機械が使われます。代表的なものは次の通りです。
- ドラッグライン掘削機:大きなバケットで土砂を一度にすくい取る。深さの浅い層の除去に適している。
- バケットホイール掘削機:連続式に土砂を掘り上げる装置で、連続運転が可能。
- ショベル(油圧ショベル)、シャベルローダー、ダンプトラック:採掘した鉱石や重荷の運搬に使う。
- ブルドーザ、グレーダー:重荷の除去や作業面の整地、再生作業に使われる。
- ドリル・発破:硬い岩盤を割るためにドリルで孔をあけ、発破で破砕することがある。
採掘の一般的な工程
- 調査・設計:鉱床の位置・規模・品位を調べ、採掘計画を立てる。
- 重荷(覆盖物)の除去:表土や岩盤をはぎ取る。これが表層採掘の第一段階。
- 採掘・搬出:鉱物を採取し、選別・処理場へ運ぶ。
- 廃棄物処理:副産物・廃棄土を管理する。堆積場(ダンプ)や沈殿池を用いる。
- 復旧(リクレイメーション):採掘終了後に地形を整え、表土を戻して植生を回復するなどの措置を行う。
環境影響
表層採掘は大量の土地改変を伴うため、周辺環境に与える影響が大きくなりがちです。主な問題点は次の通りです。
- 生態系・森林の喪失:植生が取り除かれることで生物の生息地が失われる。
- 土壌侵食と堆積物の流出:雨による浸食で河川に土砂が流出し、水質や河床に影響を与える。
- 地下水位の変動・汚染:採掘で地下水流が変わったり、重金属や硫酸などによる汚染(酸性排水:acid mine drainage)が発生することがある。
- 大気汚染・粉じん:掘削や運搬による粉じん、爆破に伴う窒素酸化物などが発生する。
- 景観・社会的影響:景観の破壊、住民の移転、観光資源の損失など。
- 騒音・振動:重機や発破作業による影響。
対策と緩和策
環境被害を抑えるために、採掘事業者や行政はさまざまな対策を講じます。
- 段階的(進行的)リクレイメーション:採掘中にも順次覆土と植生回復を行い、最終的な復元負荷を低減する。
- 水処理設備の設置:沈殿池や中和処理施設で廃水を処理し、酸性排水や重金属の流出を防ぐ。
- 堆積物管理と侵食防止:バリアや集水施設、植生帯の設置で土砂流出を抑制する。
- モニタリングと規制:大気・水質・生態系の定期監視と法的規制に基づく運転管理。
- 地域住民との合意形成:補償、雇用創出、環境保全協定などを通じた関係改善。
利点と欠点
- 利点:採掘効率が高く、大規模な低コスト生産が可能。地下掘削に比べて安全管理が単純な場合が多い。
- 欠点:環境負荷が大きく、景観破壊や生態系損失のリスクが高い。社会的な反発や規制強化の対象になりやすい。
事例と規制の動向
冒頭でも触れたように、20世紀以降、アパラチア地方やアメリカ中西部などで石炭採掘のために表層採掘が広がりました。近年では環境規制の強化や社会的批判を受け、山頂除去など特に影響の大きい手法には制限や規制がかかる国・地域が増えています。また、採掘後の土地の復元技術や水処理技術の改善、環境影響評価の導入が進んでいます。
まとめ
表層採掘(露天掘り)は地表から直接鉱物資源を取り出す効率の良い方法ですが、同時に大きな環境・社会的影響を伴います。技術的対策や適切な規制、そして採掘終了後の着実なリクレイメーションが不可欠です。資源の需要と環境保全のバランスをどう取るかが、今後の重要な課題となります。

アメリカでの表面処理
質問と回答
Q: 表層採掘とは何ですか?
A: 表層採掘とは、鉱床の下にある石炭などの物質にアクセスするために、鉱床の上にある土や岩を取り除く採掘方法です。
Q:表層鉱業にはどのような3つの種類がありますか?
A: 表層採掘の3つの種類とは、ストリップマイニング、露天掘り、山頂除去採掘です。
Q:地上採掘と地下採掘はどう違うのですか?
A: 表層採掘は鉱床にアクセスするためにその上の岩石や土壌を取り除きますが、地下採掘はその上の岩石をそのまま残し、立坑やトンネルを通して鉱床にアクセスします。
Q: 表層採掘ではどのような重機が使用されますか?
A: 表層採掘では、アースムーバーや掘削機などの重機が、重荷を取り除き鉱物を採取するために使用されます。
Q:表層鉱業が普及したのはいつですか?
A:地表採掘は20世紀を通じて普及し、アパラチアやアメリカ中西部などの地域で石炭採掘の主要な方法となりました。
Q:表層採掘で残土を取り除く目的は何ですか?
A:表層採掘で残土を取り除く目的は、その下にある鉱床にアクセスすることです。
Q:表層採掘で鉱物を抽出するために使用される機械の例を教えてください。
A: 表層鉱業で鉱物を採掘するために使用される機械の例としては、ドラッグライン掘削機やバケットホイール掘削機などがあります。
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