Sweetener』は、アメリカの歌手アリアナ・グランデの4枚目のスタジオ・アルバムで、2018年8月17日にリリースされました。グランデは、2018年5月1日に放送された「The Tonight Show with Jimmy Fallon」で、アルバムの名前と収録曲のいくつかを明らかにしました。アルバムのリードシングルである「No Tears Left to Cry」は、オーストラリアで1位、アメリカ、イギリス、カナダでトップ3にランクインしています。

背景と制作

本作の制作には、ポップ界の主要プロデューサーやソングライターが多数参加しました。グランデは当初、アルバムの発売日を発表することなく、2018年5月20日に開催される「2018 Billboard Music Awards」でのパフォーマンスなど、アルバム発売までの毎月20日に「何か特別なことをする」とファロンに明かしました。彼女は、ファレル・ウィリアムス、ナス、そして長年のコラボレーターであるマックス・マーティン、イリヤ、サヴァン・コテチャとコラボレーションすることを発表しました。さらに、トミー・ブラウンなどのプロデューサーも参加し、多様なサウンドを取り入れた作品に仕上がっています。

楽曲のテーマは、個人的な癒しや再生、自己肯定、精神的な回復といったものが中心であり、2017年のマンチェスター・アリーナ爆発事件の影響を受けた感情も反映されています。サウンドはポップを基調にしつつ、R&B、トラップ、エレクトロニック、ソウルの要素を組み合わせた実験的かつ洗練されたプロダクションが特徴です。

シングルとプロモーション

リードシングル「No Tears Left to Cry」は2018年4月に発表され、強力な復活のメッセージとキャッチーなメロディで高い評価を受けました。続くシングル「God Is a Woman」や「Breathin」などもヒットし、各曲はラジオやストリーミングで広く支持されました。ミュージックビデオやテレビ出演、受賞式でのパフォーマンスを通じてアルバムのプロモーションが行われました。

批評的評価

本作は批評家から概ね好評を得ました。多くのレビューはグランデのボーカル・パフォーマンスと斬新なプロダクション、アルバム全体を通したテーマ性を評価しました。一方で、一部の批評では曲調のばらつきや実験性が賛否を分けたとの指摘もあり、意見は分かれました。

商業的成功と受賞

このアルバムはビルボード200のアルバムチャートのトップに入り、アメリカでの初週の出荷枚数とストリーミング配信数は23万1千枚でした。発売後の商業的成功は大きく、後にアメリカでプラチナ認定を受けるなどセールス面でも高い成果を上げています。

また、グラミー賞では本作が最優秀ポップ・ヴォーカル・アルバム(Best Pop Vocal Album)を受賞し、アリアナ・グランデのキャリアにおける重要なマイルストーンとなりました。

ツアーと影響

アルバムを受けて、グランデは2019年に「Sweetener World Tour」を行い、世界各国で公演を行いました。本作は彼女の音楽的幅を広げた作品として評価され、以後の作品やライブ表現にも影響を与えています。

まとめ

  • リリース:2018年8月17日
  • 主要シングル:「No Tears Left to Cry」ほか
  • プロデューサー/コラボレーター:ファレル・ウィリアムス、ナス、マックス・マーティン、イリヤ、サヴァン・コテチャ、トミー・ブラウン等
  • チャート:Billboard200で1位、初週23万1千枚(出荷枚数+ストリーミング相当)
  • 受賞:グラミー賞(最優秀ポップ・ヴォーカル・アルバム)など

「Sweetener」は、個人的な苦難からの回復と自己肯定をテーマにしつつ、実験的なプロダクションとポップスの親しみやすさを両立させた作品として、アリアナ・グランデの代表作の一つに数えられています。