リンカーン・ダベンポート・チェイフィーLincoln Davenport Chafee、1953年3月26日生まれ)は、アメリカの政治家である。2011年から2015年までロードアイランド州知事を務めた。知事になる前は、1999年から2007年までロードアイランド州の下級連邦上院議員を務めた。

2016年、民主党予備選アメリカ大統領選に短期間出馬し、落選した。2020年1月、チェーフィーは再び出馬することを発表したが、今度はリバタリアン候補として出馬した。2020年4月に2度目の選挙戦を終了した。

経歴と主な経過

  • 誕生と家族: 1953年にロードアイランド州プロビデンスで生まれ、政治家の家系に育った。父は長年上院議員を務めたジョン・チェイフィー(John Chafee)である。
  • 地方政治: 上院就任前はワーウィック市の市長など地方政治の職を歴任し、地域での行政経験を積んだ。
  • 上院(1999–2007): 1999年に父の後を受けて上院議員に就任し、共和党所属の穏健派として知られた。環境問題や市民的自由に関心を示し、イラク戦争をめぐる姿勢などで党主流と距離をとることがあった。2006年の選挙で敗れ、上院議員の任期は2007年に終了した。
  • 州知事(2011–2015): 2010年の選挙で当選し、2011年から2015年までロードアイランド州知事を務めた。在任中は財政再建や教育、インフラ整備など州政運営に取り組んだ。

党派の変遷と大統領選出馬

  • チェイフィーは政治経歴の中で党派を変えてきたことで注目される。上院時代は主に共和党に所属していたが、上院退任後に共和党を離れ、のちに独立系(無所属)として行動する時期があった。その後、2013年に民主党に入党して州知事としての立場を強めた。
  • 2016年には民主党予備選に短期間出馬し、アメリカ大統領選への意欲を示したが、党内の支持を得られず落選した。
  • その後も政治的立場や所属を見直し、2020年には今度はリバタリアン党の候補としての出馬を表明(再び出馬)したが、同年4月に選挙戦を終了した。

政治的な特徴

  • 穏健派・リベラル的要素: 経済・財政に関しては実務志向だが、社会政策や市民的自由、環境保護では比較的リベラルな立場を取ることが多かった。
  • 独立志向: 党派にとらわれない姿勢を示し、特定の党の路線に沿わない投票や発言を行うことで知られる。

私生活と現在の状況

  • 公的活動の中心は州レベルや時折の全国的な政治活動に移っており、2020年の大統領選への短期出馬以降は連邦公職には就いていない。
  • 家族や個人的背景は地元ロードアイランドとの結びつきが強く、父ジョン・チェイフィーの政治的遺産を受け継いでいる。

リンカーン・チェイフィーは、米国政治において党派をまたいだ独自の立場で注目を集めてきた人物であり、上院議員・州知事という両方の経験を持つ点で特徴的である。近年は各党への所属変更や大統領選立候補などを通じて、政策的な立ち位置の再検討を続けている。