ジェームズ・リチャード・"リック"・ペリー(James Richard "Rick" Perry、1950年3月4日生まれ)は、アメリカの元政治家である。2017年3月2日から2019年12月1日まで第14代アメリカ合衆国エネルギー省長官を務めた。2000年から2015年までテキサス州知事を務めた。共和党員である。ジョージ・W・ブッシュが大統領になった時に知事に就任し、その後3回当選している。ペリーは米国で最も長い14年間の知事であった。
2016年12月13日、ドナルド・トランプ次期大統領(当時)は、ペリーを自身の政権における米国エネルギー長官に指名した。2017年3月2日、アメリカ合衆国上院で承認された。
初期の経歴と教育
ペリーはテキサス州で生まれ育ち、テキサスA&M大学で学び、1972年に学士号(農業科学)を取得した。大学卒業後はテキサス州空軍州兵(Texas Air National Guard)に勤務した経験があり、農業や飼育業に関わる仕事の経験も持つ。政治活動は州レベルから始まり、州の行政職や選挙で経験を積んだ。
政治経歴
- 1991年から1999年までテキサス州農務長官(Commissioner of Agriculture)を務め、州内の農業支援や食糧政策に関与した。
- 1999年に副知事(Lieutenant Governor)に選出され、2000年12月にジョージ・W・ブッシュが大統領選出後に政権移行した際、知事職を引き継いだ。
- その後2002年、2006年、2010年の選挙で再選され、合計14年間にわたりテキサス州知事として在任した。
知事としての主な政策・業績
ペリーの知事としての方針は主に保守的な小さな政府志向で、以下のような分野で特徴がある。
- 経済・雇用政策:低税制と規制緩和による企業誘致を重視し、テキサスへの企業移転や雇用創出を促進するための経済援助プログラム(例:テキサス・エンタープライズ基金など)を推進した。
- エネルギー政策:石油・天然ガス産業の成長を支援し、州内のエネルギー生産を拡大した。一方で再生可能エネルギーの導入や送電網整備にも関心を示した。
- 刑事司法・死刑制度:在任中の執行数が多く、刑事政策において厳格な姿勢を取った。
- 教育・財政:教育費や州財政の優先順位を巡る論争が起きることもあったが、州の予算管理やインフラ投資を進めた。
大統領選への挑戦
ペリーは共和党内で広く知られた存在であり、2012年と2016年の大統領選に共和党候補として出馬した。2012年には複数の主要候補の一人として戦ったが、指名獲得には至らなかった。2016年の選挙では序盤に支持を伸ばせず、早期に撤退した。
合衆国エネルギー長官として
トランプ政権下の2017年から2019年まで、ペリーはアメリカ合衆国エネルギー省長官を務めた。長官としてはエネルギー安全保障の強化、化石燃料産業の支援、国内のエネルギー供給拡大に重点を置いた。エネルギー政策全般で州政府での経験を持ち込んだが、環境規制や気候政策を巡る連邦内外の議論の的にもなった。
論争と法的問題
公職期間中やその後に、財政運営や恣意的な権限行使を巡る批判や調査が行われたことがある。こうした問題は政治的論争や法的手続きの対象となることがあり、メディアや有権者の関心を集めた。
私生活
ペリーは妻アニータ・ペリー(Anita Perry)と結婚しており、家族とともに公的生活の傍ら私生活を送っている。宗教はプロテスタント系であることを公言している。
その後
エネルギー長官退任後は公職から離れ、講演や顧問活動、民間での関与などを通じて政治・経済分野での経験を活かしている。テキサス州と全国の保守政治に影響を与え続ける人物の一人である。

