アルバート・ジャッカ(Albert Jacka、1893年1月10日~1932年1月17日)は、VC(ヴィクトリア十字)、MC & Bar を受章したオーストラリアの軍人である。ヴィクトリア十字は英国および英連邦軍の兵士に与えられる最高位の勲章で、ジャッカは第一次世界大戦中に受章した最初期のオーストラリア人の一人である。その受章は主にガリポリ作戦での卓越した行動に対して与えられたものである。のちにジャッカは西部戦線にも派遣され、そこでの勇敢な指揮と行動によりさらに勲章を重ねた。

ガリポリでの行動

1915年のガリポリ戦線で、ジャッカは極めて危険な任務で顕著な勇気を示した。敵に占領された塹壕を単独または少数の部下とともに奪還し、反撃を押しとどめたことが評価され、ヴィクトリア十字の受章に至った。これらの行動は同僚兵士や上官からも高く評価され、オーストラリア国内でも広く報じられた。

西部戦線とMC & Bar

ガリポリ後にジャッカは西部戦線に転戦し、激しい塹壕戦や攻勢のなかで数度にわたって負傷したが、それでも前線で兵を率いた。彼は指揮能力と冷静さを示し、これに対してMC & Bar が授与された。MC(Military Cross)の“Bar”は同一人物が二度目の賞を受けたことを示す栄誉である。

戦後の生活と市政参加

戦争から帰国したジャッカは民間で事業を始め、Roxburgh, Jacka & Co.Pty Ltd.を設立して電気製品の輸出入に携わった。その後地元で公職にも関わり、ビクトリア州セント・キルダの地方議会に選出され、やがて市長に就任した。市政においても退役軍人としての経験を活かし、地域社会の復興や退役兵の支援に尽力した。

負傷と死去、遺産

ジャッカは戦争で受けた複数の傷から完全には回復せず、健康を損なったまま1932年に39歳で逝去した。短い生涯にもかかわらず、彼の勇敢な行動と公共への奉仕はオーストラリアの歴史に深く刻まれている。ジャッカは第一次世界大戦におけるオーストラリアの英雄の象徴となり、記念碑や地名、資料館などでその業績が後世に伝えられている。