カウバード(Molothrus属)とは:托卵行動・宿主・生態まとめ
カウバード(Molothrus属)の托卵行動・宿主一覧・生態を詳解。220以上の宿主を持つ種や採食習性、群れ行動まで図解でわかりやすく解説。
サシバはMolothrus属の鳥。カッコーに似た生活様式で、産卵に寄生する。イカル科全体では新大陸に限られる。
他の鳥の巣に卵を産み付ける。サシバに巣を使われた鳥は、だまされてサシバの子供を育てることになる。
牛が巻き上げた昆虫などを食べる鳥。他の鳥の巣に卵を産みつける。そのため、群れで行動しやすい。
Brown-headed Cowbirdは220以上の宿主を持っている。他のサシバ類は知られている宿主の数は少ないが、どの種も宿主を選ぶことに関してはジェネラリストである。そのため、卵の見た目が宿主の卵と大きく異なることがある。
注記:上の初出文では「サシバは…」とありますが、ここで扱うのは「カウバード(Molothrus属)」です。原文の語が混同している可能性があるため、以降は正確な和名として「カウバード(Molothrus属)」で説明します。
概要と分類
カウバード(属名 Molothrus)は、イカル科(Icteridae)に属する托卵(他種に卵を産みつける)を行う鳥のグループです。一般に「cowbird(カウバード)」と呼ばれ、北米・中南米の新大陸に広く分布します。代表種にはBrown-headed Cowbird (Molothrus ater)、Shiny Cowbird (Molothrus bonariensis)、Bronzed Cowbird (Molothrus aeneus) などがあります。
外見と行動の特徴
- 外見:種によるが、中型のスズメ大(概ね約15–20 cm)。オスは光沢のある黒色や濃色の体に、種によって茶色や金属光沢の頭部や背があることが多い。メスは全体に茶色っぽく、しま模様や淡い斑があることが多い。
- 採食:地上で昆虫や種子を採る。牧草地や放牧地で、牛が踏み起こす昆虫を狙って行動する場面がよく知られる(これが英名“cowbird”の由来の一つ)。
- 社会性:群れで行動し、繁殖期も単独で巣作りする代わりに多数の巣に卵をばら撒く(托卵)。オスは繁殖シーズンに見られるディスプレイ行動を行い、ポリジニー(複数のメスと交尾)傾向があります。
托卵(寄生繁殖)の様式
カウバードは自分で巣を作らず、他種の巣に卵を産みつけて繁殖します。特徴的な点は:
- メスは短時間で卵を産み落とし、ホストが気づかないうちに立ち去ることが多い。
- 一羽のメスが繁殖期に多数(場合によっては数十個)の巣に卵を産むことがあり、卵は複数の異なるホストに任される。
- 卵の擬態:多くの托卵鳥は宿主の卵に似せるが、カウバードは比較的ジェネラリストであり、宿主の卵に厳密に似せることは少ない。そのため宿主の卵と大きく見た目が異なる場合がある。
- 雛の競争:カウバードの雛は成長が速く、体が大きいためホストの雛より餌を多く受け取り、結果的にホスト雛の成育を妨げることが多い。
宿主とその対応
Brown-headed Cowbird(Molothrus ater)は報告されている宿主種が220以上にのぼるほど極めてジェネラリストです。ほかのカウバード属も宿主の種類は比較的多いですが、種ごとに知られている宿主数は差があります。
宿主側の反応は種によって多様で、以下のような戦略が見られます:
- 卵排除(見つけた托卵卵を巣から捨てる)
- 巣放棄(托卵を察知するとその巣を放棄して作り直す)
- 托卵を見逃して育てる(気づかない・防御能力が低い種)
生態系への影響と保全上の問題
托卵によりホスト種の繁殖成功率が低下することがあり、とくに個体数の少ない絶滅危惧種に対して深刻な影響を与える場合があります。例えば、かつてBrown-headed Cowbirdの托卵が原因で被害を受けた絶滅危惧種の保護対策として、カウバードの捕獲や移動制限が行われた例があります。
一方で、カウバード自身は広い分布域と高い適応性を持つため、全体としては多くの地域で一般的です。ただし局所的な管理が保全上必要となることがあります。
代表的な種と分布
- Brown-headed Cowbird(Molothrus ater)— 北米原産で広い分布。宿主が非常に多い。
- Shiny Cowbird(Molothrus bonariensis)— 南米原産だが一部地域で北上・拡大が報告されている。
- Bronzed Cowbird(Molothrus aeneus)— 中米・北南米にかけて分布。
観察のポイント
- 牧草地や放牧地、農耕地の周辺で群れを見かけることが多い。
- 巣の観察では、他種の巣に茶色っぽい卵や外見の異なる卵が混じっていないか注意すると托卵の痕跡が分かることがある。
- 繁殖期にはオスのディスプレイや複数のメスの動きを観察すると行動の理解につながる。
管理と対策
托卵による影響を抑えるための管理策には、巣の保護、カウバードの捕獲(トラップ)や一時的な移動、植生管理などがあり、対象となるホスト種や地域状況に応じて実施されます。保護活動は倫理的・法的な配慮が必要であり、専門機関と連携した計画的な対策が求められます。
以上がカウバード(Molothrus属)についてのまとめです。興味があれば各種の写真、巣の事例、地域別の発生情報などを追加で紹介できます。

イースタンフェービーの巣、1個のカワウの卵は宿主の卵とは全く異なる様子。
マフィア的行動
カワウは卵を産み落とした後、定期的に卵や雛の様子を確認しているようです。寄生された卵を取り除くと、「マフィア行動」と呼ばれる報復反応を起こすことがある。サシバはサシバの卵を除去した宿主にペナルティを与えることがあり、その宿主の卵や巣を破壊することもある。
"子虫のマフィア型行動の持続と宿主の受容の中心は、宿主が寄生虫の卵を排出するよりも寄生を受容した方が、有意に多くの子孫を残すという事実である"。
質問と回答
Q:サシバとは何ですか?
A: サシバはMolothrus属の鳥で、他の鳥の巣に寄生して産卵します。
Q:サシバはどうやって他の鳥をだますのですか?
A:サシバは他の鳥の巣に卵を産み付けることで、他の鳥を騙してサシバの子供を育てる。
Q:サシバ科はどこに生息していますか?
A:サシバ科は新世界に限られています。
Q:サシバは何を食べるのですか?
A: 牛がかき集めた昆虫などを食べます。
Q:ヒメウミスズメは何種類の宿主を持っていますか?
A:ヒメウミスズメは220以上の宿主を持っています。
Q: 全てのサシバが同じ数の宿主を持っているのですか?
A: いいえ、他のサシバ種の方が少ないです。
Q: サシバは特定の宿主を選びますか?
A:いいえ、サシバはどの種も宿主を選ぶことに関してはゼネラリストなので、卵の見た目が宿主の卵と全く異なることがあります。
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