カヤツリグサ科(スゲ科)とは:特徴・分類・分布・代表種解説
カヤツリグサ科(スゲ科)の特徴・分類・分布と代表種を図解でわかりやすく解説。湿地や草原の生態や見分け方も詳述。
カヤツリグサ科(スゲ科、学名:Cyperaceae)は、表面的にはイネ科やイグサ科に似る一群の単子葉類の顕花植物で、湿地や草地を中心に世界中に広く分布します。現在おおよそ109属、約5,500種が記載されており、最大の属は「真のスゲ」と呼ばれるCarex属で、2,000種以上が存在します。
主な特徴(形態)
- 草本で、多くは多年草。稈(茎)は節があり、断面が三角形(角がある)であることが多い(ただし例外あり)。
- 葉は三列(螺旋状に3列)に配置されることが多く、葉鞘はしばしば閉鎖的であるため、イネ科との識別点となる。
- 花序は小穂(スパイクレット)をつくり、小花は簡略化しており、花被がないか鱗片状の苞葉(包穎)を持つ。多くは風媒花で、顕著な花弁や蜜はない。
- 果実は瘦果(achene)で、種子散布や発芽戦略は種によって多様。地下茎や塊茎、球茎などで栄養繁殖する種も多い。
分類と代表的な属・種
カヤツリグサ科には特徴的で種数の多い属がいくつかあります。代表的なものを挙げると:
- Carex(スゲ類)— 種数が非常に多く、湿地や草原の主要構成種。
- Cyperus — パピルスゲ(Cyperus papyrus)のように古代から人間利用の歴史があるものや、侵略的な種も含む。
- Eleocharis — ミズニラ(Eleocharis dulcis)のように食用の塊茎をもつ種もある。
- Eriophorum(ワタスゲ類)— 北半球の湿地で綿状の穂をつくることで知られる。
生育環境と分布
セッジ類(カヤツリグサ科植物)はほとんどの気候帯に適応しており、とくに湿原、沼沢地、湿地帯、河川の縁、さらには痩せた土壌や海岸の塩生環境まで幅広く見られます。多くの種は高温多湿の地域に多く分布し、とくに熱帯アジアや熱帯南アメリカに種多様性の中心がありますが、温帯〜寒帯にも適応した種群が存在します。カヤツリグサが優占する植生は「セッジランド(sedgeland)」と呼ばれ、湿地の生態系で重要な役割を果たします。
生態的役割と利用
- 湿地の保全・水質浄化:根茎網が土壌の固定化や浄化に寄与する。
- 生息地供給:水鳥や昆虫、両生類など多くの動物の生息・繁殖場所を提供する。
- 人間の利用:古代エジプトで紙(パピルス)に利用されたCyperus papyrus、食用のミズニラ(Eleocharis dulcis)、編み物やマット、飼料、薬用利用など多様。
- 炭素貯留:泥炭地を形成するスゲ類は長期的な炭素貯留にも寄与する。
鑑別のポイント(イネ科・イグサ科との違い)
- 茎の断面:スゲ科は多くの場合三角形(角がある)、イネ科は円筒形で空洞の場合が多い。
- 葉の配列:スゲ科は葉が3列(3出)で並ぶことが多いのに対し、イネ科は交互に2列で並ぶ。
- 葉鞘や小穂の作り:スゲ科の小花は包穎(鱗片)に覆われ、花被は発達しないことが多い点も特徴。
代表例の補足
セッジ類の例としては、食用や園芸で知られるもの、保全上重要な湿地種、観察しやすい普通種などがある。図や標本で小穂構造や茎の断面を確認すると同定が容易になる場合が多い。

広葉樹のワタスゲ(Eriophorum latifolium)
保全上の注意点
湿地の排水や埋立、放牧・過放牧、外来種の侵入、気候変動による水位変動などがカヤツリグサ科植物の生息地を脅かしています。特に希少なスゲ類は局所的な絶滅危惧種となっている場合があり、生息地保全や適切な管理が重要です。
まとめると、カヤツリグサ科は形態的に特徴のはっきりした大きな植物群であり、湿地生態系や人間社会にとって重要な役割を果たしています。識別には茎の断面、葉の配列、小穂の構造を確認することが有効です。
質問と回答
Q: タデ科とは何ですか?
A: スギ科は、一般的にスゲとして知られている顕花植物のグループです。
Q: スゲはイネ科やイグサ科とどう違うのですか?
A: イネ科やイネ科に似ていますが、スゲ科は違います。イネ科とスゲ科は同じ単子葉植物ですが、属する科が異なります。スゲは、茎が三角形で、葉が螺旋状に並んでいることで見分けることができます。
Q: イネ科には何種類くらいあるのですか?
A: タデ科には、約109属、約5,500種が記載されています。
Q:タデ科で一番大きな属は何ですか?
A: スギ科最大の属はCarex属で、2,000種以上の "真のスゲ "を含んでいます。
Q: スゲはどこでよく見られるのですか?
A: スゲは広く分布しており、多くの種が熱帯アジアや熱帯南米に分布しています。また、湿地や痩せた土壌に生育していることが多く、ほぼすべての環境に生息しています。
Q: セッジの栽培種にはどんなものがありますか?
A: セイタカアワダチソウやパピルススゲは、栽培されているスゲの一例です。
Q: セッジランドとは何ですか?
A: セッジが優占する生態系をセッジランドと呼びます。
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