赤緯(天文学):天球上の緯度座標
赤緯(decまたはδ)は、天体が天の赤道から北または南へ離れた角距離を表す座標で、赤経と組み合わせて赤道座標系を構成する。
概要
赤緯(せきい、decと略記、またはギリシャ文字のδで表す)は、天文学における赤道座標系で用いられる二つの球面座標の一つである。天体が天の赤道に対してどれだけ北または南に位置するかを示し、赤経とともに、所定の基準元期における天球上の固定位置を指定する。この概念は、地上の緯度を天球へ外向きに投影したものに直接対応する。
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6 画像赤緯の測定
赤緯は角度の単位で測定され、度(°)、分(′)、秒(″)で表すほか、現代では十進法による度数で表されることも多い。値は北天の極での+90°から、天の赤道での0°を経て、南天の極での−90°までの範囲にある。正の赤緯は北天半球内の位置を、負の赤緯は南天半球内の位置を示す。星図や星表では通常、各天体に固有の座標を与えるため、赤緯は赤経と対にして記載される。
特性と表記法
- 範囲:+90°から−90°まで。北天の極ではδ = +90°、南天の極ではδ = −90°となる。
- 単位:度、分、秒。緯度と同様の六十進法形式で記載されることがある。
- 赤緯が一定の円は天の赤道に平行であり、両極では点へと縮小する。
歴史と基準座標系
赤道座標系および赤緯の使用は古代の観測天文学に起源をもつが、球面三角法と星表の発展によって体系化された。地球の自転軸は歳差と章動によってゆっくりと方向を変えるため、異なる時期に測定された赤緯の値は、特定の元期と分点に対応付けなければならない。たとえば現代の星表では、元期J2000.0が一般に用いられる。近傍の恒星の固有運動や相対論的効果も、精密な位置天文学では補正を必要とすることがある。
用途、例と区別
赤緯は天体の位置決定、観測計画、座標系間の変換に不可欠である。ある観測者にとって、赤緯は天体が地平線上に現れるかどうか、またどの程度の高度まで昇るかを判断する助けとなる。赤緯は、局所的な地平線からの瞬間的な高さである高度とは異なる。また、黄道緯度や銀河緯度など、異なる基本面を用いる緯度に似た他の座標とも区別される。望遠鏡の指向、星図の作成、出没時刻の計算といった実用的な作業は、赤緯、赤経、観測者の位置に依存する。
注目すべき事実
赤緯線は地球の自転軸に対して定義されるため、その軸の向きが長期的に変化すると、天体の見かけの赤緯もゆっくり変化する。このため星表には基準元期が明記され、異なる時代の観測を比較する際には、天文ソフトウェアが元期間で座標を変換するのが一般的である。入門的な資料については、天文学全般、または赤経を説明する座標系、天球および天の赤道の構造に関する資料を参照されたい。
関連項目
著者
AlegsaOnline.com 赤緯(天文学):天球上の緯度座標 Leandro Alegsa
URL: https://ja.alegsaonline.com/art/26184