概要

ディディコングレーシングは、ニンテンドー64ゲーム機用のレーシングビデオゲームです。開発はRare(当時はRareware)が担当し、同社の高い技術力を活かしたカラフルなグラフィックと多彩なゲームシステムで知られます。この作品はドンキーコングカントリーシリーズの最初のスピンオフにあたり、シリーズ世界観の広がりを示したタイトルでもあります。発売は1997年で、北米では1997年11月14日、日本ヨーロッパでは1997年11月21日にリリースされました。

ゲームプレイ

ディディコングレーシングはマリオカート64に似た基本的なレース要素を持ちながら、独自の要素を多数備えています。ゲームの中核となるのはアドベンチャーモードで、複数のワールド(各ワールドにいくつかのコースとボスレース、バトルステージが用意)をクリアしていく構成です。プレイヤーはコースごとに車、ホバークラフト、飛行機のいずれかの乗り物を操作します。コースの中には特定の乗り物しか使えないものがあり、乗り物ごとに操作感や戦略が異なる点が大きな特徴です。

レース中はスピードを上げるブーストパッドや、アイテムが入った風船(バルーン)が配置されており、取得すると相手への攻撃や補助効果を得られます。アイテムやブーストを活用した立ち回り、コースのショートカット発見、飛行機を使った空中ルートなどを駆使して勝利を目指します。N64版は最大4人までの分割画面対戦にも対応しており、友達と遊べる対戦モードが充実していました。

登場キャラクターと系譜

プレイヤーが選べるキャラクターは10人前後で、それぞれ固有のスピードやハンドリング、特性を持っています。本作から登場したキャラクターの中には後に別のゲームで主役を務める者もおり、代表例として本作に登場するキャラクターのうち2人、コンカーとバンジョーは後にそれぞれ単独タイトルで主演を務めます。コンカーは『コンカーの悪い毛皮の日』で、バンジョーは『Banjo-Kazooie』でそれぞれ主役となりました。

リメイク版(ニンテンドーDS)

ニンテンドーDS用にリメイクされた『ディディコングレーシングDS』が2007年に発売されました(北米:2007年2月5日、欧州:2007年4月20日)。リメイク版はグラフィックの向上や携帯機ならではの要素を加える一方で、操作系や構成に変更があり、評価は賛否両論となりました。DS版では一部キャラクター(バンジョーやコンカーなど、後にマイクロソフト傘下となったRareのIPに関わる人物)が登場しないなどの差異があるほか、タッチ操作などハードの特性を利用した要素も導入されています(本作ではより良いグラフィックとコンソールのタッチスクリーンを使用していますといった改良点が挙げられます)。

評価と影響

オリジナルのニンテンドー64版は、その幅広いゲームモード、3種類の乗り物を使い分けるゲーム性、美しい当時のグラフィックと音楽で好評を受け、任天堂ハードの代表的なレースゲームの一つとなりました。一方でDSリメイクは、オリジナルの雰囲気を残しつつも変更点が評価を分ける結果となりました。総じて、ディディコングレーシングは90年代後半のカート系レーシングゲームの中で独自性の高い作品として今も根強い人気があります。

レースゲームやレトロゲームに興味がある方には、オリジナル版は特におすすめです。多彩なコース設計とアドベンチャーモードの探索要素は、単なるタイムアタック以上の楽しさを提供します。