ニンテンドーDS(DS、NDS、またはDSファットとして呼ばれることもある)は、任天堂が発売した携帯型ゲーム機です。地域によって2004年から2005年にかけて順次発売され、折りたたみ式の携帯筐体に上下2つのディスプレイを備えたこと、下画面がタッチ操作に対応していることが特徴でした。小型で持ち運びしやすく、ゲームは小型のカートリッジに保存されています(任天堂では「ゲームカード」と呼ぶことが多い)ため、読み込みが速く、CDやDVDメディアより短いロード時間でプレイできる点も利点でした。発売時のローンチタイトルには、スーパーマリオ64 DSのような作品も含まれていました。
主な特徴
- デュアルスクリーン:上画面は通常の表示用、下画面はタッチスクリーンとして操作を受け付ける構成で、ペン(スタイラス)や指で直感的に操作できます。タッチスクリーンが搭載されていることにより、従来のボタン操作とは異なるゲームデザインが可能になりました。
- 折りたたみ式デザイン:上下2画面を保護できるクラムシェル形状で、携帯性に優れます。筐体内にスタイラスを収納するスロットを備え、通常は本体に1本のスタイラスが付属しました。
- ワイヤレス通信:ローカル(近距離)通信でのマルチプレイヤー対戦・協力プレイに対応し、無料チャット機能の「PictoChat」や、後に任天堂が提供したオンラインサービスを通じた対戦機能も利用できました。
- オーディオ・入力:内蔵マイクを搭載し、一部タイトルで音声や呼気を利用する操作が可能。スピーカーはステレオに対応した機種もあります。
- 下位互換性(初期機種):初代DSおよびDS Liteはゲームボーイアドバンス用ソフトを差し込んでプレイできるスロットを搭載しており(シングルプレイヤーモード含む)、従来のGBAタイトルを遊べました。一方で、ゲームボーイやゲームボーイカラーのソフトは動作しません。
互換性とモデルの違い
- 初代DSとDS LiteはGBAスロット(スロット-2)を搭載しており、GBA用ソフトの互換性がありましたが、のちに登場したDSi以降のモデルではGBAスロットが廃止されています。
- DSファミリーの上位機種であるニンテンドー3DSとシリーズは、DS用ソフトのほとんどを再生できます(ただしハード固有の機能差により一部制限がある場合があります)。
歴史と派生モデル
DSは新しい操作体系(タッチ入力やマイク)を携えたことで、多様なジャンルやユーザー層を取り込みました。発売後は小型化・高画質化したDS Lite、内蔵カメラや追加機能を備えたDSi/DSi LL(XL)などの派生モデルが登場し、シリーズとして長く展開されました。後継機としては携帯3D表示に対応したニンテンドー3DSとシリーズが登場しています。
影響と販売実績
DSは既存のゲームファンだけでなく、タッチ操作や育成・コミュニケーション系のソフトによってこれまでゲームをあまり遊ばなかった層にも広く受け入れられました。教育用・ライフスタイル系ソフトの充実や、直感的な操作系を活かした多彩なソフト群が市場を拡大しました。シリーズ全体での累計出荷・販売台数は非常に大きく、歴史的に成功した携帯ゲーム機の一つに数えられます。
補足
任天堂のほとんどの据え置き機・携帯機と同様、ソフトの起動(ロード)はカートリッジやゲームカード方式のため短く、ゲームキューブやWiiのような光学メディアに依存した機種と比べても読み込みが高速でした。携帯型としての設計と斬新な入力方式は、以後の携帯ゲーム機設計にも影響を与えています。



