イスラエル第35次政府は2020年5月17日に発足し、2021年6月13日まで在任した。国内の緊急事態に対応するため、長年の政敵をまたぐ幅広い連立として組織され、国民統合政府を掲げていた。政府は、コロナウイルス・パンデミックがもたらした保健面と経済面の影響への対処を最優先課題とし、当初は首相ベンヤミン・ネタニヤフが率いた。さらに、約18か月後にベニー・ガンツへ首相職を移すことで合意していた。

構成と議会での支持基盤

与党連合は、右派、中央派、宗教政党の各勢力から構成されていた。連立各党は第23クネセトで合計74議席を保有し、予算案や緊急措置を可決するための多数派ブロックを形成した。連立を構成した政党とクネセトの議席数は次のとおりである。

  • HaLikud(リクード) — 36議席
  • Kahol Lavan(青と白) — 15議席
  • Shas — 9議席(シャス)
  • Yahadut HaTorah(統一トーラー・ユダヤ教) — 7議席
  • HaAvoda(労働党) — 3議席(労働党)
  • Derekh Eretz — 2議席
  • HaBayit HaYehudi(ユダヤの家) — 1議席(ユダヤの家)
  • Gesher — 1議席(ゲシェル)

任務、構造、主な特徴

この連立政権の特徴は、首相職を交代させる正式合意にあった。青と白の指導者であるベニー・ガンツは、副首相を務めたうえで、暫定期間の後に首相へ就任する予定とされた。政府は世俗系と宗教系の両方のポートフォリオを含み、法案を前進させるために、各党派の規律と交渉による了解の組み合わせに依存した。直ちに取り組むべき課題の多くは、感染症対策、緊急予算編成、そして企業や医療サービスを支える措置であり、その背景にはコロナウイルス・パンデミックの影響があった。

背景と政治的意義

第35次政府は、長期にわたる政治的膠着と繰り返された選挙の後に成立した。政治スペクトルの異なる諸党が、深刻な公衆衛生・経済危機のさなかに機能する行政を確保するため、一時的な協力に合意したのである。広い構成は現実的な妥協を反映しており、主要閣僚ポストは連立各党に分配された。また、宗教政党は社会問題や司法問題での影響力を確保し、中央派の参加勢力は一方的な政策変更に対する歯止めを求めた。

在任期間と終結

およそ13か月の在任期間中、政府は緊急規則、景気刺激策、パンデミック関連の公衆衛生政策を実施した。しかし、優先順位、予算、時期をめぐる政治的対立や、変動する議会内の連携が、連立の不安定さを招いた。第35次政府は2021年6月13日に終わり、別の統治体制に引き継がれた。この出来事は、異例の状況が議院内閣制に思いがけない連携を生むこと、そして通常の政治が再び前面に出たときにそうした連立が抱える限界を示す例として、しばしば言及される。

関係する人物や各党については、ベンヤミン・ネタニヤフ、ベニー・ガンツの各項目に加え、シャス、労働党、ユダヤの家、ゲシェルなどの各党の記述が参考になる。第23クネセトに関する議事記録と分析には、詳細な得票数や時系列が示されている。