概要

ジェノグラムは、従来の家系図に健康、関係性、社会的情報を加えた図式的な家族図である。世代をまたぐ家族成員を記録し、性別、婚姻またはパートナー関係、関係の質、反復する医学的・行動的パターンを示すために標準化された図形と線を用いる。医師、遺伝カウンセラー、セラピスト、ソーシャルワーカーは、世代を超えて影響する要因を可視化し、リスク評価、診断、ケア計画を支援するためにジェノグラムを用いる。

基本要素と記号

一般的な記号には、男性を四角、女性を円で表すものがあり、出生・死亡年月日、医学的診断、発症年齢を注記する。線は結婚、別居、同居、対立を示し、特別な記号で双子、養子縁組、生殖補助医療を示す。ジェノグラムに典型的に記録される項目は次のとおりである。

  • 基本識別情報:氏名、出生・死亡日
  • 医学的履歴:慢性疾患、精神疾患、死因
  • 関係の質:親密、疎遠、敵対的、癒着したつながり
  • 社会的背景:里親養育、移住、職業上の危険、物質使用

歴史と発展

ジェノグラムは、20世紀中頃から後半にかけて、遺伝学の家系図と家族療法の手法から発展した。時代とともに実践者は記号体系を洗練させ、臨床および研究目的でジェノグラムを作成・保存・分析するためのソフトウェアツールを生み出した。

用途と実践

医学と遺伝学では遺伝性リスクのパターン把握に役立ち、心理療法では世代間の力学を可視化し、ソーシャルワークでは世帯構造とストレッサーを記録する。ジェノグラムの作成は通常、名前、出来事、重要な行動を集めるための面接から始まり、そのデータを一貫した記号で配置する。ジェノグラムを読むには、縦方向の系譜と横方向の関係の両方に注意を払う必要がある。

限界と倫理

ジェノグラムは情報提供者の正確さと協力に依存し、争点となっている情報を省略したり誤って表したりすることがある。作成と保存にあたっては、プライバシー、同意、文化的配慮に注意を払うべきである。ジェノグラムは問いを立てる出発点であり、決定的な診断ではない。

関連資料

例と記号表はジェノグラムの例と典型的な記号一覧を参照。実践者は、標準的な実務と記録のヒントについて、セラピスト向けガイダンスや臨床遺伝学の資料(医療遺伝学リソース)などの研修資料やテンプレートを参照できる。