オーストリアの国歌は、正式にはBundeshymne der Republik Österreich(オーストリア共和国の連邦賛歌)として知られ、一般には「Land der Berge, Land am Strome」(山々の国、川辺の国)と呼ばれる。第二次世界大戦後に再建された共和国の象徴として採用された。簡潔で格調ある旋律と詩のような歌詞は、国の式典、スポーツイベント、国際的な場面でオーストリアを代表する主要な愛国歌となっている。
音楽と歌詞
国歌に用いられる旋律は、長年ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの作とされてきた。この説は古い資料や通俗的な解説にも見られる。しかし現代の研究ではその帰属に疑問が呈されている。文体分析と史料調査から、旋律は18世紀末の別の出自に由来する可能性が示されており、正確な作曲者はなお不明である。現在の歌詞は詩人パウラ・フォン・プララドヴィッチが付したもので、軍事的主題よりも風景、祖国、市民的なアイデンティティを強調している。
歴史と作者問題
1945年以後、オーストリアは帝国的あるいは党派的な連想を避け、かつ国民をまとめる中立的な国歌を求めた。選ばれた旋律はさまざまな編曲で流布しており、共和国によって正式に採用された。モーツァルト作という説明は公的な言及の中で長く残ったが、音楽学者たちはその証拠を疑問視し、この旋律はあまり知られていない作曲家、あるいは無名の出自に由来する可能性を示している。この論争は、国家の象徴が伝統的な帰属をまとい、後の研究によって見直されることがあるという点を示している。
使用と運用
- 公式行事:国賓訪問、議会の開会式、軍事追悼行事で演奏される。
- スポーツ大会:国際競技でオーストリアを表すために用いられる。
- 市民行事:学校行事や公共の集まりで演奏され、起立、帽子を取ること、敬意ある沈黙が求められる。
演奏実践では、抑制の効いた賛歌風のテンポが好まれるのが一般的で、管弦楽、吹奏楽、合唱の編曲がある。場の格式に応じて、異なる器楽編成が用いられる。
注目すべき点と区別
国歌の通称は、王朝的または政治的な標語ではなくオーストリアの風景を前面に出しており、20世紀の困難な歴史を経た後でも、広く受け入れられる国民の象徴として機能しやすくしている。旋律の作者はなお議論の対象だが、オーストリアの市民生活における役割は確立している。国歌の法的位置づけ、音楽史、受容の背景については、国民的象徴や音楽史の一般的資料を参照するか、一次資料を扱う専門研究や国立公文書館を確認するとよい。詳しい情報は文化機関や公的機関の資料でも得られる。