ライト・ミュージック(軽音楽)とは:歴史・特徴・代表作
ライト・ミュージック(軽音楽)の歴史と特徴、代表作・作曲家をやさしく解説。放送史や名曲の魅力まで豊富な例で紹介。
軽音楽(ライト・ミュージック)は、耳に優しく親しみやすいメロディーと軽やかな編曲を特徴とする音楽ジャンルです。しばしば「イージーリスニング」と呼ばれ、背景音楽やラジオ放送、リゾートや社交の場で広く用いられてきました。
歴史と発展
軽音楽の起源は19世紀にまでさかのぼり、特に海辺のリゾートやピア(桟橋)などで演奏されることが多かったことから、余暇や観光文化と深く結びついて発展しました。19世紀にイギリスで始まり、編成は小規模な室内オーケストラやサロン・オーケストラに近い形態が多く、ポピュラーな曲を軽くアレンジして演奏することが一般的でした。
その後、録音技術や放送の普及によって一気に聴衆を広げます。1930年代にはBBCがラジオ(当時は「ワイヤレス」と呼ばれていた)を通じて多くの軽音楽を流し、公共向けの娯楽音楽としての地位を確立しました。特に1945年に始まったBBCライト・プログラムは、フライデー・ナイト・イズ・ミュージック・ナイト(Friday Night is Music Night)やミュージック・ウィル・ユー・ワーク(Music While You Work)といった人気番組を通じて、家庭や職場で気軽に楽しめる音楽として普及しました。
特徴
- メロディー重視:親しみやすく覚えやすい旋律が中心。
- 軽やかな編曲:管楽器や弦楽器を中心にした、厚みがありつつも重くならないサウンド。
- 短めの楽曲:放送や演奏会での扱いやすさから短い楽曲が多い。
- 用途の広さ:背景音楽、行楽、ダンス、ラジオ番組など多用途に使われる。
- ポピュラー音楽の編曲が多い:既存の流行曲をオーケストラ用にアレンジすることが一般的。
代表的な作曲家と作品
エリック・コーツ(Eric Coates)は軽音楽を代表する作曲家の一人で、彼の曲「By the Sleepy Lagoon」はDesert Island Discsというラジオ番組の定番曲として広く知られています。また、アーサー・ウッドの「Barwick Green」はThe Archersのテーマ音楽として有名です。
アメリカでも軽快で親しみやすい小品が作られ、リロイ・アンダーソン(Leroy Anderson)やジョージ・ガーシュウィンなどがポピュラーで魅力的な軽音楽的作品を残しました。アンダーソンの「The Typewriter」や「Sleigh Ride」などは、軽快なリズムと効果音を使った例としてよく挙げられます。
その他の代表例(抜粋):
- Eric Coates — "By the Sleepy Lagoon"
- Arthur Wood — "Barwick Green"
- Leroy Anderson — "Sleigh Ride", "The Typewriter"
- 軽音楽系オーケストラによる編曲もの(映画やポピュラー曲のオーケストラ版)
ヨーロッパとの関係
ライト・ミュージックはまた、サロン音楽(ドイツ語でSalonmusik)とよく似ており、特にヨーロッパではサロンや小さなコンサートホールで演奏される軽やかな室内音楽の伝統があります。いずれも「気軽に楽しめる」「社会的な場で流れる」ことを目的とした点が共通しています。
影響と現在の状況
20世紀後半になると、映画音楽やミュージカル、ポピュラー音楽の隆盛により、従来の意味での軽音楽はやや影を潜めた面があります。今日では映画音楽やブロードウェイ・ミュージカルのスコアがより注目されることが多いですが、軽音楽の精神はサウンドトラックやプロダクション・ミュージック(ライブラリー音楽)に受け継がれています。
また、近年は復刻盤や専門レーベル、公共オーケストラによる演奏会、ラジオ番組の特集などを通じて再評価される動きもあります。BBCコンサート・オーケストラのように、軽音楽のレパートリーを演奏し続ける団体もあり、テレビやCM、ドキュメンタリーなどで軽快なオーケストラ・サウンドが使われる機会も依然としてあります。
まとめ
ライト・ミュージック(軽音楽)は、親しみやすいメロディーと洗練された編曲で大衆に愛されたジャンルです。歴史的には19世紀のリゾート文化や20世紀前半のラジオ放送とともに発展し、エリック・コーツやリロイ・アンダーソンらによる名曲を生み出しました。時代の変化で主流性は変わりましたが、その影響は現代の映画音楽やライブラリー音楽、公共演奏の中に息づいています。
軽音楽の有名な作曲家
- ロナルド・ビンジ
- エリック・コーツ
- フレデリック・カーゾン
- トレバー・ダンカン
- ロバート・ファーノン
- アルベール・ケテルベイ
- ビリー・メイヤール
- アンジェラ・モーリー
- アーネスト・トムリンソン
- シドニートーチ
- エドワード・ホワイト
- チャールズ・ウィリアムズ
- ハイドンウッド
質問と回答
Q: 軽音楽とは何ですか?
A: ライトミュージックとは、20世紀中頃に流行した「イージーリスニング」とも言える音楽スタイルです。20世紀中頃に流行したもので、ポピュラーな曲をオーケストラでアレンジしたものが多いようです。
Q:軽音楽の発祥の地はどこですか?
A:軽音楽は19世紀にイギリスで生まれ、海辺のリゾートでよく演奏されていました。
Q: なぜ1930年代に軽音楽が流行したのですか?
A: BBCがラジオで音楽を放送するようになると、軽音楽はとても人気があり、1945年にBBC Light Programmeが始まりました。
Q: BBCのラジオ番組で軽音楽を流していた人気番組にはどんなものがありましたか?
A: 人気のあった番組のひとつに、BBCコンサートオーケストラが音楽を演奏する「Friday Night is Music Night」という番組があります。
Q: 軽音楽は今日も人気があるのでしょうか?
A:軽音楽は現在では流行らないと見られることもあり、映画音楽やミュージカルの音楽の方が人気があります。
Q:軽音楽の作曲家を教えてください。
A: エリック・コーツは、軽音楽の作曲家の良い例です。彼の作品「By the Sleepy Lagoon」は、「Desert Island Discs」というラジオ番組の代表曲となりました。アーサー・ウッドの「バーウィック・グリーン」は『アーチャーズ』のテーマとなりました。アメリカでは、リロイ・アンダーソンやジョージ・ガーシュインといった人たちが、人気のある軽音楽曲を作りました。
Q: サロンミュージックとは何ですか?
A: サロンミュージックは、ドイツ語でSalonmusikとも呼ばれ、軽音楽に似たヨーロッパの音楽のスタイルです。
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