ライク・ア・ヴァージン(歌)とは マドンナの1984年ダンスポップ世界的ヒット
"Like a Virgin "は、アメリカの歌手Madonnaが1984年に発表したダンスポップの代表曲で、同名のアルバムにも収録されています。曲はビリー・スタインバーグ(Billy Steinberg)とトム・ケリー(Tom Kelly)が共作し、プロデューサーはナイル・ロジャース(Nile Rodgers)が務めました。シングルは1984年秋に発売され、サウンドはシンセサイザーを多用したダンス指向のアレンジで、当時のポップシーンを象徴する1曲となりました。なお、アルバム収録の表記は同作のタイトル・トラックとして扱われ、発売後はマドンナの代表曲のひとつとして広く定着しました(同名の歌手アルバムに収録)。
背景と制作
作詞・作曲を担当したビリー・スタインバーグとトム・ケリーは、歌詞で「新たに生まれ変わったような感覚」を性的な比喩を交えて表現しています。ナイル・ロジャースのプロダクションはクリーンでダンサブルなリズムを強調し、マドンナの歌声とキャッチーなメロディが相まって強い印象を残しました。ミュージックビデオはメアリー・ランバート(Mary Lambert)が監督を務め、白いウェディングドレスを着たマドンナのイメージが世界的に話題になりました。
チャート成績と反響
この曲はマドンナにとって大きな商業的成功となり、カナダ、オーストラリア、アメリカ、日本でそれぞれ初の1位を獲得しました。アメリカのビルボードホット100では6週間にわたって首位を維持し、ほかの多くの国や地域でもトップ10入りを果たしました。シングルとアルバムは世界的に高い売上を記録し、マドンナを国際的なポップアイコンへと押し上げました。
評価・論争・文化的影響
"Like a Virgin"はその歌詞とステージ演出をめぐって賛否両論を呼びました。特に1984年のMTVビデオ・ミュージック・アワードでのウェディングドレス姿のパフォーマンスは注目を集め、一部の宗教団体や保守的なグループから批判を受けました。しかし同時に、若い女性たちの間では「性的に恥知らずで自信に満ちた女性」というマドンナの公的キャラクターが広く受け入れられ、ポップカルチャーにおける女性の表現や自己主張のあり方に影響を与えました。
カバーと派生
"Like a Virgin"は多くのアーティストにより様々なアレンジでカバーされています。アレクサンドラ・スタンは2010年代にこの曲をカバーしており、他にもライブでのレパートリーやトリビュート盤などで取り上げられることが多い曲です。映画やテレビ、CMなどにも断片的に使用され、世代を超えて親しまれる楽曲となっています。
まとめ:「Like a Virgin」はマドンナのキャリアを決定づけた代表曲であり、1980年代のポップミュージックとファッション、ジェンダー表現に大きな影響を与えた楽曲です。その商業的成功と文化的波紋は、今日においてもポップ史を語る上で重要な位置を占めています。