マチェーテは、1970年代のグラインドハウス映画の精神を受け継いだ2010年のアメリカ製アクション映画である。偽の予告編として生まれた企画を長編化し、暴力的な見せ場、ブラックユーモア、政治的な含意を織り交ぜている。パルプ的な語り口を前面に出しつつ、移民問題や腐敗への社会的コメントと、ジャンル映画らしい派手な興奮を同時に描く。

主な出演者

物語はマチェーテを中心に展開し、法執行機関、政治家、そして組織犯罪にまたがる複雑な陰謀へと引き込んでいく。筋立て自体はアクション映画に典型的な復讐譚だが、登場人物や状況を意図的に誇張することで、エクスプロイテーション映画の感触を再現し、時事的な問題を風刺している。

『マチェーテ』の製作は、2007年の二本立て企画『グラインドハウス』のために作られた偽予告編に直接由来する。ロバート・ロドリゲスとイーサン・マニキス監督は、その短いコンセプトを長編脚本へと発展させ、大規模なアンサンブル・キャストを起用し、磨き上げた写実性よりも、実用スタントや実物効果、そしてパルプ調の美学を重視した。

公開後、批評家の評価は賛否が分かれたが、勢いのあるアクションとキャストは高く評価され、その一方で意図的にけばけばしいトーンも指摘された。それでも作品は大きなカルト人気を獲得した。風刺とジャンルへのオマージュを組み合わせた作風は続編へとつながり、ロドリゲスのフィルモグラフィー、そして現代のエクスプロイテーション志向の映画における位置づけを広げた。

注目点

  • 1970年代のグラインドハウス映画とエクスプロイテーション映画を模した様式で設計されている。
  • 多くのカメオ出演と、ジャンル映画でおなじみの俳優陣を含むアンサンブルが特徴。
  • 実用スタント、パルプ調のサウンドトラック、露骨な政治風刺で知られる。
  • 続編を生み、意図的なパスティーシュの現代的な例として語られ続けている。