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中手指節関節(MCP関節):解剖、運動機能と臨床的意義

中手骨頭と手指・母指の基節骨底の間にある顆状滑膜関節。手指の運動と把持に関与し、外傷や炎症性疾患でしばしば影響を受ける。

中手指節関節(MCP関節)は、手掌にある中手骨の丸みを帯びた骨頭と、手指および母指の基節骨底との間の関節である。把持や物の操作の際に荷重を支えながら、多方向の運動を可能にするよう構成された顆状(楕円)滑膜関節である。

解剖と構造的特徴

  • 関節面:凸状の中手骨頭は、凹状の基節骨底と関節する。これにより、屈曲、伸展、および限定的な側方運動を可能にする安定した関節が形成される。
  • 靱帯と掌側板:各MCP関節は、橈側および尺側の側副靱帯、過伸展を防ぐ掌側板(掌側〔volar〕板)、ならびに隣接する中手骨頭を連結する深横中手靱帯によって安定化される。
  • 腱と軟部組織:伸筋腱帽、虫様筋、骨間筋は関節周囲に停止し、精細な運動を制御する。屈筋腱は掌側板の上を通って手指へ向かう。
  • 血管と神経:掌側および手背側の血管の指枝がこの部位に血液を供給する。感覚神経支配は、正中神経および尺骨神経に由来する指神経による。

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運動と機能

MCP関節では屈曲・伸展、外転・内転、ならびに限られた環回運動が可能である。MCP関節の屈曲は、拳を握る動作や力強い把持に重要である。さらに、手の内在筋が協調して働くことで、精密把持や小さな物体の操作も可能になる。母指のMCP関節は手指のものとは異なり、屈曲・伸展および回旋を行える一方、特殊化した手根中手関節のため側方運動はより制限される。

臨床的意義

  • 外傷:脱臼、側副靱帯損傷(例:母指尺側側副靱帯の損傷である「スキーヤー母指」)、掌側板損傷は、手の機能を障害しうる。
  • 炎症性・変性疾患:関節リウマチではMCP関節がしばしば侵され、腫脹や尺側偏位を生じる。変形性関節症も、とくに過去の外傷がある場合にこれらの関節に及ぶことがある。
  • その他の病態:狭窄性腱鞘炎(ばね指)や滑膜炎は、MCP関節の部位またはその近傍で疼痛、弾発現象、あるいはロッキングを引き起こすことがある。
  • 評価と治療:診断には単純X線撮影、超音波検査、MRIが用いられる。治療は病態に応じて、固定、副子療法やリハビリテーションから、注射、手術まで多岐にわたる。

名称の由来と関連関節との違い

この名称は、meta-(後)、carpo-(手関節)、phalangeal(指骨)という要素を組み合わせたもので、中手骨と指骨の間の関節を表す。MCP関節は、手の基部にある手根中手関節(CMC関節)、および手指内にある指節間関節(PIP関節、DIP関節)とは異なる。側方運動の範囲がより大きく、機能的な把持を形成するうえで中心的な役割を担う点が特徴である。

関連項目

著者

AlegsaOnline.com 中手指節関節(MCP関節):解剖、運動機能と臨床的意義

URL: https://ja.alegsaonline.com/art/64147

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