南京総統府とは—孫文ゆかりの中華民国元総統府の歴史と見どころ
孫文ゆかりの南京総統府の歴史と見どころを徹底紹介。西園・東園の庭園、重要史跡、アクセスやモデルコースを写真付きで案内。
南京総統府は、1920年代から1930年代にかけて南京が中国の首都であった頃、中国の大統領が使用していた中国・南京にある宮殿です。中国語名は「南京总统府」(Nánjīng Zǒngtǒngfǔ)。所在地は南京市宣武区の長江路292番地。
概略と歴史的意義
この敷地は、清代以降から近現代にかけて行政の中枢として使われてきた重要な場所で、建物の一部は19世紀中葉に建てられたと伝えられています。1912年1月1日、孫文がここで中華民国の臨時総統に就任したことから、近代中国史における象徴的な地になりました。その後は江蘇省の軍政担当者の公邸や、1927年以降は国民党の主要な事務所群として機能し、政務・外交・儀礼の場として使用されました。
1937年の南京占領以降には日本軍がこの地を利用し、その後の抗日戦争期や内戦期を経て、1949年4月23日に人民解放軍が南京に到着、翌日には総統府を占拠しました。これらの変遷により、総統府は中国近現代史の重要な“証言”を残す場所となっています。
建築と見どころ
- 庁舎群と執務空間:総統執務室や会見室、幹部の執務室など往時の内部空間が保存・復元され、当時の家具や備品の再現展示が見られます。
- 西園・東園:中国の古典庭園様式を取り入れた庭園で、パビリオンや竹林、池(小さな湖)が配置され、四季折々の景観が楽しめます。散策路や休憩所が整備されており、静かな雰囲気の中で歴史に触れられます。
- 歴史資料・展示:写真、文書、当時の公文書の複製、用具類など、総統府にまつわる資料が展示され、来館者は政治的・社会的背景を学ぶことができます。
- 外観と庭園の配列:西洋近代建築と伝統的な中華様式が折衷した造りが随所に見られ、建築好きにも見応えがあります。
常設展示と見学ポイント
常設展示では、孫文の臨時総統就任に関する資料や、国民党政権時代の写真・記録、都市としての南京に関する史料がまとめられています。見学の際は執務室や会見室の復元状態、庭園の景観、また展示パネルで当時の政治的経緯を確認すると理解が深まります。
アクセスと見学の実用情報
- 地下鉄:南京地下鉄の駅から徒歩でアクセス可能(例:大港駅(2号線)と珠江路駅(1号線))。
- 所要時間:ゆっくり見学するなら1.5~2時間程度が目安です。
- 入場・開館情報:開館時間や入場料、特別展の情報は変わることがあります。事前に公式情報や現地の案内で最新情報を確認してください。
- 注意事項:入館時の金属探知や手荷物検査、展示室での撮影制限がある場合があります。館内表示や職員の指示に従ってください。
見学のコツとおすすめの回り方
- 午前中の早い時間帯や平日が比較的空いており、展示を落ち着いて見られます。
- 庭園は季節ごとに表情が変わるので、春の花や秋の紅葉の時期は特におすすめです。
- 展示解説は中国語が中心の場合が多いため、英語や日本語の資料が必要なら事前に確認するか、音声ガイドやガイドツアーの有無を調べておくと便利です。
保存と意義
南京総統府は建築・庭園・展示を通じて、近代中国の政治史を身近に感じられる文化遺産です。保存・公開を通じて歴史教育や国際理解に貢献しており、国内外からの訪問者が多い史跡の一つです。
訪問前には、最新の開館情報や展示内容、特別行事の有無を公式発表や現地案内でご確認ください。
質問と回答
Q:南京総統府とは何ですか?
A: 南京総統府は、中国南京市にある宮殿で、1920年代から1930年代にかけて南京が中国の首都であったときに、中国の大統領が使用していたものです。
Q: 南京総統府はどこにあるのですか?
A:南京総統府は、南京市宣武区の長江路292号線に位置しています。
Q: 南京総統府はいつ建てられたのですか?
A: 南京大邸は1853年3月に建てられました。
Q: 1912年、南京大総統府で中華民国臨時総統に就任したのは誰ですか?
A: 孫文は1912年に南京総統府で中華民国臨時総統に就任しました。
Q: 1937年12月に日本が占領したとき、南京総統府はどうなったのですか?
A: 1937年12月に日本軍が南京を占領した後、国民党の事務所が日本軍の司令部として使用されました。
Q:1949年4月24日、南京総統府を占拠したのは誰ですか?
A:1949年4月24日、人民解放軍が南京総統府を占拠しました。
Q:南京大邸では何が見られるのですか?
A:西園と東園があります。西園には東屋、竹、2つの湖があり、木や花が植えられています。
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