ノーティードッグ(Naughty Dog)とは|設立・歴史・代表作とソニー買収
ノーティードッグ(Naughty Dog)は、1986年にアンディ・ギャビンとジェイソン・ルービンによって設立されたビデオゲーム会社。現在はソニー・インタラクティブエンタテインメントの第一線スタジオの一つで、コンシューマー向けのストーリードリブンなアクションアドベンチャー作品で世界的に高い評価を得ています。設立初期には、セガ・ジェネシス向けの『Ring of Power』や3DO向けの『Way Of The Warrior』などを手がけ、技術力とゲームデザイン力を徐々に築き上げました。
設立と初期の成長
ギャビンとルービンは小規模なインディー開発チームとして出発し、低予算で制作を続けながらも技術的な工夫で存在感を示していきました。初期の成功を受けて、ユニバーサルスタジオはこのコンビと3タイトルの契約を結び、会社の拡大資金を提供しました。この資金と外部の助言を得て、次の世代のハード向けに大きく舵を切ることになります。
クラッシュ・バンディクーの誕生とPlayStation時代
当時セガでソニック・ザ・ヘッジホッグ2を制作していたMark Cernyは、Naughty Dogの持つリソースを3Dのキャラクターベースのプラットフォームゲームに集中させるように助言しました。その結果、1996年9月9日、『クラッシュ・バンディクー』がノーティードッグ初の本格的な3Dタイトルとしてプレイステーション向けに発売され、大ヒットを記録しました。続く数年で3作の正統続編とスピンオフ(例:クラッシュ・チーム・レーシングなど)を開発し、Naughty DogはPlayStationブランドの主要な開発スタジオとしての地位を確立しました。
ソニーによる買収とJak and Daxter
2001年1月にソニーがノーティードッグを買収することが発表され、同社は以後PlayStationの第一開発スタジオの一つとして独立した開発力を維持しながら、より大規模で技術的に高度な作品に取り組むことになります。クラッシュシリーズの制作を経て、チームは次世代機(プレイステーション2)向けの『Jak and Daxter』の開発に着手。2001年以降にリリースされたJakシリーズはオープンなステージ設計とシームレスな読み込み、冒険とアクションを融合させたゲームプレイで評価されました。
人事とその後の展開
2004年、ノーティードッグの共同創業者でありスタジオ社長でもあったJason Rubin氏が退社し、新たなプロジェクト(記事当時はIron and the Maidenという名称で言及されていました)に取り組むと報じられました。創業者の世代が離れた後もスタジオは内部の人材を中心に体制を整え、次の大きな転機となる作品群へと進んでいきます。
Uncharted、The Last of Us と現代の評価
Naughty DogはPlayStation 3時代に『Uncharted』シリーズで映画のような演出と緻密なキャラクター描写を示し、スタジオの作風を確立しました。続いてPlayStation 3/4世代で世界的な反響を呼んだ『The Last of Us』(2013年)とその続編『The Last of Us Part II』(2020年)を発表し、いずれも批評家から高い評価を受け、数々の賞を受賞しています。これらの作品はストーリーテリング、演技(モーションキャプチャ)および技術的表現の面で業界標準を引き上げたと評されます。
作風と技術的特徴
- ナラティブ重視:人物描写と感情に焦点を当てた強い物語性。
- シネマティックな演出:映画的カットシーン、音響、演技(モーションキャプチャ)を積極的に導入。
- 技術革新:リアルなアニメーション、顔表現、ライティングなど独自エンジンやツールで高水準の表現を追求。
- 品質重視の開発体制:少人数精鋭で高品質な国内外向けの大作を継続的に制作。
代表作(主なタイトル)
- 『Ring of Power』(初期)
- 『Way Of The Warrior』(初期)
- 『クラッシュ・バンディクー』シリーズ
- 『Jak and Daxter』シリーズ
- 『Uncharted』シリーズ
- 『The Last of Us』シリーズ
ノーティードッグは設立以来、技術力と物語表現の両面で業界に影響を与え続けており、今後もPlayStation向けの独占タイトルを通じて、その存在感を維持していくと見られています。
質問と回答
Q:ノーティードッグは何年に設立されたのですか?
A:ノーティードッグは1986年にアンディ・ギャビンとジェイソン・ルービンの2人によって設立されました。
Q:ノーティードッグは会社の拡大資金としてどのような会社と提携しましたか?
A:ノーティードッグはユニバーサルスタジオと提携し、3タイトルの契約を結び、会社拡大の資金を調達しました。
Q:ノーティードッグが3Dでキャラクターベースのプラットフォームゲームを作ることに集中するように説得したのは誰ですか?
A:セガで『ソニック・ザ・ヘッジホッグ2』を制作したマーク・サーニーが、ノーティードッグに3Dでキャラクターベースのプラットフォームゲームを作ることに集中するように説得しました。
Q:『クラッシュ・バンディクー』はいつ発売されたのですか?
A:『クラッシュ・バンディクー』は1996年9月9日にPlayStationで発売されました。
Q:ノーティードッグが開発した『クラッシュ・バンディクー』の続編は何本ありますか?
A:ノーティードッグは数年にわたり3本の『クラッシュ・バンディクー』の続編を開発しました。
Q:ソニーがノーティードッグを買収したのはいつですか?
A:ソニーがノーティードッグを買収したのは2001年1月です。
Q:ジェイソン・ルービンは『クラッシュ・バンディクー』の4作目(『クラッシュ・チーム・レーシング』)を開発した後、会社を辞めてどんなゲームに取り掛かったのですか?
A:ジェイソン・ルービンは『クラッシュ・バンディクー』の4作目(『クラッシュ・チーム・レーシング』)を開発した後、『アイアン&ザ・メイデン』という新しいゲームに取り組むために会社を辞めました。