絵画とは|種類(油彩・水彩・アクリル)・技法・名作・美術館ガイド
絵画とは、色を使って芸術作品を作ることです。描かれた芸術作品を指す言葉でもあります。芸術作品を作るためには、多くの種類の絵の具が使われます。水彩絵の具、アクリル絵の具、油絵の具などがあります。他のアーティストは、鉛筆やチョークで作業するのが好きです。時には木炭を使うこともあります。
有名な絵画は、ロンドンのナショナル・ギャラリーや、レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた世界で最も有名な絵画の一つである「モナリザ」が飾られているルーブル美術館(パリ)など、美術館に保管されていることが多い。しかし、有名な美術館でなくても、多くの都市には個人のギャラリーがあります。世界の多くの都市には、個人のアートギャラリーがあります。
ドローイングとペインティングには、基本的な違いがあります。ドローイングでは、1つのレイヤーが全体のイメージになります。ペインティングでは、1つのレイヤーの上に別のレイヤーを塗り重ねることで最終的なイメージを得ます。そのため、最終段階までイメージがはっきりしないことがほとんどです。
塗装には、「準備」「分割」「重ね塗り」「タッチアップ」という4つの基本的な段階があります。
絵画の主な種類(媒体ごとに)
- 油彩(油絵):顔料を油(主に乾性油)で練った絵の具。乾燥が遅く、色の混色やグラデーション、滑らかなぼかしが得意。重ね塗りやグレージング(透明層の重ね)に向く。制作と保存には下地処理(ジェッソなど)や“fat over lean(油分が徐々に増える)”の原則が重要。
- 水彩:水で溶く透明感のある絵の具。紙の白を活かした表現が特徴で、wet-on-wet(濡れた上に濡れた)やlifting(色を持ち上げる)など独特のテクニックがある。修正が難しいが、軽やかで繊細な表現が可能。
- アクリル:合成樹脂を媒体とする速乾性の絵の具。乾くと耐水性になり、厚塗りから薄塗りまで対応。速乾を嫌う場合は遅乾剤を使う。混成技法やコラージュにも使いやすい。
- その他の技法:テンペラ(卵黄を媒材にした古典的技法)、グワッシュ(不透明水彩)、墨や岩絵具を用いる東洋画、ミクストメディア(異素材の併用)など多様。
主要な技法と表現
- 下塗り・下描き(印刷、イングリッシュでは下描=underpainting):全体のトーンや構図を決める。油彩ではグリザイユ(灰色で形を取る)などがある。
- ブロッキング(色面の分割):大まかな色と形を置いていく段階で、全体のバランスを確認する。
- 重ね塗り(レイヤリング):透明な層を重ねるグレージング、不透明な厚塗りインパスト、部分的な馴染ませなどを用いて色と質感を作る。
- ドライブラシとウォッシュ:テクスチャを出すための乾いた筆使い、薄い色を広くのせるウォッシュ(水彩やアクリルで多用)。
- フィニッシュ(タッチアップ):ハイライトや細部、縁の処理、ニス(ヴァーニッシュ)で表面を保護・調整する。
- 特別な技法:アラ・プリマ(alla prima、一気に仕上げる手法)、スクラッチ(削り出す)、コラージュ、エアブラシなど。
画材と道具(基本)
- 支持体:キャンバス、紙、木板、パネルなど。用途に合わせて選ぶ。
- 下地剤:ジェッソなどで支持体を保護し、絵具の吸い込みを調整する。
- 筆:丸筆、平筆、ファンブラシなど。素材は獣毛(油彩向け)や合成毛(アクリル・水彩向け)など。
- 溶剤・メディウム:油彩のテレピンやリンシードオイル、アクリルの遅乾剤やエマルジョン、保存用のヴァーニッシュなど。
- パレット、ナイフ、マスキングテープ、フィキサチフ(ドローイング用)など
ドローイングとペインティングの違い
ドローイング(素描)は主に線と陰影で形を表す行為で、1つの層や素材で全体を作ることが多いです。ペインティング(絵画)は面を重視し、複数の層を重ねることで色や深み、質感を生み出します。つまり、ドローイングは「描く(線)」、ペインティングは「塗る(面)」という表現の違いが制作過程にも表れます。
制作の4段階(「準備」「分割」「重ね塗り」「タッチアップ」の解説)
- 準備:支持体の選定、下地処理、簡単なスケッチや構図決定。作業スペースや材料の整理も含む。
- 分割(ブロッキング):大きな色の塊や明暗の配置を決め、全体のバランスをとる段階。細部に入る前の骨組み作り。
- 重ね塗り:色の調整や階調を重ねて深みを出す。油彩ならグレージングやインパスト、水彩なら層を重ねたウォッシュなど技法を使う。
- タッチアップ(仕上げ):細部の描き込み、ハイライト、縁取り、表面保護(ニス塗り)など最終調整。展示用に額装することもここに含まれる。
名作と美術館ガイド
歴史的な名作は多くが公的・私的コレクションに所蔵され、美術館で鑑賞できます。先に触れたように、ロンドンのナショナル・ギャラリーや、ルーブル美術館などは代表的な場所です。各地の美術館は常設展示と企画展を行っており、作品の背景や保存状況について学べます。
鑑賞のポイント:遠くから全体を見て構図を捉え、近づいて筆遣いや質感を見る。展示解説や音声ガイド、図録を活用すると理解が深まります。
保存と展示の注意点
- 直射日光や強い照明、急激な温湿度変化は作品の劣化を早める。UVカットの照明や安定した環境が望ましい。
- 油彩はニスで保護し、額装は適切なマットとバックボードを用いる。水彩はガラスで覆うことが一般的。
- 搬送や保管時は作品表面に触れない、適切な梱包を行うこと。
これから絵を始める人へ(簡単なアドバイス)
- まずは道具を揃えすぎず、基本の画材で色や筆遣いに慣れる。
- 模写やスケッチで観察力を養う。名作の模倣は学習に有効。
- 失敗を恐れずに多く描く。絵は繰り返しで上達する。
- ワークショップやギャラリー巡りで多様な表現や技法に触れる。
絵画は技術と感性の両方を育てる表現です。素材や技法を知り、実際に手を動かすことで、自分なりの表現が広がっていきます。

画材


ラスコー洞窟のイメージ
質問と回答
Q: 絵画とは何ですか?
A: 絵画とは、色を使って視覚芸術を作り出すことです。
Q: 美術に使われる絵の具の種類は何ですか?
A:水彩絵の具、アクリル絵の具、油絵の具が一般的に使用されています。
Q: 絵の具以外に、アーティストが作品を作るために使う道具にはどんなものがありますか?
A:鉛筆やチョーク、木炭を使って作品を作るアーティストもいます。
Q: 有名な絵画はどこに展示されていることが多いですか?
A:有名な絵画は、ロンドンのナショナルギャラリーやパリのルーブル美術館などの美術館に展示されることが多いようです。
Q:有名な画廊に行かないと見られないのですか?
A:いいえ、世界の多くの都市に個人の美術館があり、そこで鑑賞することができます。
Q:デッサンと絵画の違いは何ですか?
A:ドローイングは、1つのレイヤーで全体のイメージを作り、ペインティングは、複数のレイヤーを重ね合わせて最終的なイメージを作ります。
Q: 絵画の4つの基本的なステージとは何ですか?
A: 絵画の基本的な4つのステージは、準備、分割、レイヤー、タッチアップです。