プレイステーション3(PS3)は、ソニーの3台目のビデオゲーム機です。日本では2006年11月11日に発売され、北米では2006年11月17日に発売され、オーストラリアとヨーロッパでは2007年3月23日に発売されました。マイクロソフトのXbox 360や任天堂のWiiと競合しており、ソニーのこれまでの据え置き型コンソールは「プレイステーション2」と「プレイステーション(PSOne)」です。
概要と特徴
PS3は当時の家庭用ゲーム機として高性能をうたった機種で、独自のマルチコアプロセッサ「Cell Broadband Engine」や、NVIDIA製のグラフィックチップ「RSX」を搭載しているのが特徴です。ゲーム用途だけでなく、ブルーレイディスク再生機能を標準搭載することにより、映画鑑賞用プレーヤーとしても注目されました。ソニーは当初、PS3を第7世代で最も強力なコンソールと位置づけていましたが、開発者やユーザーの間ではPS3とXbox 360は性能面で互角と評価されることが多く、価格面で高めである点が指摘されました。
モデルと価格の変遷
発売当初は複数のハードディスク容量を持つモデルが用意され、地域や時期によってラインナップや機能が異なりました。初期の主なモデルは以下のような変遷です。
- 発売初期(2006年〜2007年):20GBモデルと60GBモデルなど。初期の60GBモデルには一部のPS2タイトルとの後方互換性を持つハードウェアが搭載されていました。
- その後、40GB/80GBなど容量や機能を変更したモデルが登場。テクノロジーの見直しやコスト削減に伴い、PS2互換機能や一部のポート・カードリーダーが省かれたモデルもあります。
- 2009年:薄型化した「PS3 Slim」モデルが登場し、省電力化と小型化、さらに160GB・320GBなどより大容量のHDDを搭載するモデルが主流になりました。
- 2012年:さらに小型軽量化した「PS3 Super Slim(スーパースリム)」が発売され、光学ドライブ部分の仕様変更などが行われました。
また、2007年7月にはソニーが米国でPS3の値下げを発表し、60GB版を80GB版へ移行するなどモデルの再編を行いました。10月には40GBモデルの新バージョンが発表され、60GBモデルの価格がさらに値下げされました。さらに、40ギガバイトモデルのホワイトバージョンも11月に日本で発売される予定でした。現在(後期の流通期)には160GBまたは320GBのハードディスクを搭載したスリムな新モデルが流通していました。
主要スペック(代表例)
- CPU:Cell Broadband Engine(複数のSPUを持つマルチコア設計)
- GPU:NVIDIA RSX “Reality Synthesizer”
- 光学ドライブ:Blu-ray Disc(BD)再生対応
- 記憶装置:モデルにより20GB〜320GBの内蔵HDD(交換や増設が可能なモデルあり)
- 入出力:HDMI、AV出力、Ethernet、Wi‑Fi(一部モデル)、Bluetooth(ワイヤレスコントローラ接続)など
機能とサービス
- ブルーレイ再生:PS3は第7世代機の中でブルーレイディスクを再生できる代表的な家庭用機として普及し、高精細な映像の再生に対応しました。
- オンラインサービス:PlayStation Network(PSN)を通じてオンライン対戦、ダウンロード販売のPlayStation Store、フレンド機能などにアクセスできます。PS3世代では基本的にオンライン対戦は無料で利用可能でした(後の世代とは異なります)。
- コントローラ:初期はSixaxis(モーション検知)対応コントローラ、のちに振動機能を復活させた「DualShock 3」が登場しました。Bluetooth接続でワイヤレス操作が可能です。
- メディア機能:音楽や写真、動画の再生、DLNA経由のメディアストリーミング、PlayStation Storeでのビデオ配信など、ゲーム以外のエンターテインメント機能も充実しています。PSPや一部のソニー製デバイスと連携する「リモートプレイ」機能も提供されました。
- システムソフトウェア:定期的なファームウェアアップデートで新機能(トロフィー機能の導入、UI改善、セキュリティパッチなど)が追加されました。
後方互換性について
初期の一部モデル(特に北米向けの60GBモデルなど)には、プレイステーション2のハードウェアを一部搭載しており、多くのPS2ソフトをプレイできました。しかしコスト削減のため、後のモデルではPS2互換機能が省かれたものもあります。したがって、PS2ソフトの互換性は購入時のモデルによって異なります。
改良版(Slim / Super Slim)とその効果
2009年のPS3 Slimでは、筐体の小型化と消費電力の低減、HDD容量の増加などが図られ、価格面でも競争力が向上しました。2012年のSuper Slimはさらに軽量化・薄型化され、ディスクトレイの代わりにスライド式カバーを採用したモデルもあります。これらの改良により、長期にわたって普及しやすい製品ラインナップとなりました。
生産終了とその後
PS3は長期間にわたり販売されましたが、後継のプレイステーション4や新世代機の影響で徐々に出荷が縮小され、最終的に生産終了が発表されました。PS3は多くの名作タイトル(独占・マルチを問わず)を生み、オンラインサービスやデジタル配信の普及に貢献しました。
まとめ
プレイステーション3は、ブルーレイ再生や高性能プロセッサを特徴とする世代の一台で、発売当初は高価でしたが、モデル改良や値下げにより普及が進みました。オンラインサービスやマルチメディア機能を備え、家庭用エンターテインメント端末としての役割も果たしたコンソールです。モデルごとの仕様差(HDD容量、PS2互換の有無、ポート構成など)があるため、購入やソフトの互換性を確認する際は自分のモデルの仕様を確認することをおすすめします。