ポキプシー(ニューヨーク州)とは:ダッチェス郡・ハドソン川沿いの歴史と見どころ
ポキプシー(発音:/pəˈk↪Ll_psiː)は、アメリカ合衆国ニューヨーク州にある都市である。ニューヨーク州ダッチェス郡の郡庁所在地である。ハドソン川沿いにあり、ニューヨーク市とオルバニーの間に位置する。
ポキプシー橋はこの街にある。首都がオルバニーに永久移転する前のニューヨークの初期の州都である。
概要と読み方
ポキプシー(Poughkeepsie)は、ハドソン川の東岸に位置する中規模の都市で、ハドソンバレー地域の中心的な町のひとつです。人口はおおむね3万〜4万人台(年代による変動あり)で、周辺の郡域や近隣都市とともに通勤圏・商業圏を形成しています。地名は先住民(アルゴンキン語系)の言葉に由来するとされ、語源や意味については諸説あります。
歴史の概要
17世紀のオランダ植民地時代から発展し、19世紀には鉄道・工業・港湾都市として重要な役割を果たしました。アメリカ独立戦争期や州の初期行政の段階で政治的にも重要な拠点となり、やがて商業と文化の中心へと変化していきます。20世紀には製造業や鉄道の衰退に伴う経済変化を経験しましたが、教育機関や観光資源を核に地域再生が進んでいます。
主な見どころ
- Walkway Over the Hudson(ポキプシー橋):かつての鉄道橋を整備した歩行者専用の公園橋で、ハドソン川を一望できます。散歩、ジョギング、サイクリングに人気のスポットです。
- ヴァッサー大学(Vassar College):美しいキャンパスと美術館や講堂など文化施設があり、公開イベントや展示が行われます。
- Bardavon 1869 Opera House:歴史ある劇場で、地域の演劇・音楽公演の拠点となっています。
- Locust Grove(ローカストグローブ):画家・発明家サミュエル・モールスの旧邸と庭園が保存されている歴史的施設。
- Mid-Hudson Children’s Museum:子ども向けの体験型博物館で、家族連れに人気です。
- ハドソン川沿いの公園(Waryas Parkなど)やリバーウォーク、地元のマーケットや飲食店も見どころです。
交通
鉄道では、Metro‑North Railroad(ハドソン線)を利用するとニューヨーク市マンハッタン(グランド・セントラル)へのアクセスが良好です。アムトラックの停車駅もあり、州内外の移動に便利です。自動車ではUS‑9や州間道路、近隣のパークウェイを利用します。地域空港(ダッチェス郡空港など)や大型空港へのアクセスも確保されています。
教育と文化
ヴァッサー大学やマリスト大学(Marist College)、地元のコミュニティカレッジなど教育機関があり、学生文化や研究・公共イベントが地域の活力となっています。美術館、劇場、コンサート、季節のマーケットやフェスティバルが年間を通じて開催されます。
気候
典型的な温暖湿潤気候(夏は温暖で湿度が高く、冬は寒冷で降雪あり)。季節ごとの景観変化が美しく、特に秋の紅葉シーズンは観光客にも人気です。
旅行のヒント
- Walkway Over the Hudsonは天候に応じて景観が大きく変わるため、晴天時や夕暮れ時の散策がおすすめです。
- 鉄道(Metro‑North)を利用すれば日帰りでニューヨーク市へ出ることも容易です。
- 周辺(ハイドパークなど)にはFDRゆかりの史跡や博物館もあり、合わせて訪れるとハドソンバレーの歴史文化をより深く楽しめます。
まとめ
ポキプシーはハドソン川沿いの歴史と自然、教育・文化施設が融合した町です。ウォーキングブリッジや大学キャンパス、歴史的建造物など見どころが多く、日帰り観光や滞在旅行の拠点としても魅力的です。

ニューヨーク州ポキプシー市の鳥瞰図