ハドソン川とは|ニューヨークの河口・流路・歴史と基本情報
ニューヨークを貫くハドソン川の流路・河口の仕組み、歴史、環境復帰、観光スポットまで基本情報をわかりやすく解説。
ハドソン川は、アメリカのニューヨーク州にある主要な河川です。長さは約315マイル(約507km)で、州北部のエセックス郡にあるマウント・マーシー(Mount Marcy)近くのレイク・ティア・オブ・ザ・クラウズ(いわゆる「雲の涙湖」)を水源として、州南部のニューヨーク市に注ぐニューヨーク港まで流れます。川の名前は探検家のヘンリー・ハドソンにちなんで名付けられました。
ハドソン川は、典型的な淡水河川ではなく、上流から下流にかけて淡水・汽水・海水の影響が混在する河口(エスタアリー)の性質を持ちます。下流域では潮の満ち引きの影響を強く受け、ニューヨーク市の北側からポキプシー付近までは水に塩分が含まれる汽水域になります。ポキプシーより北側は概ね真水域で、塩分の境界線は潮流や河川流量によって上下に移動します。ハドソン川は歴史的にエリー運河と連携して、ニューヨーク港と五大湖地域を結ぶ重要な交通路を構成してきました。また、近年はかつての産業界からの汚染(特にPCBなど)への対策が進められ、環境改善が進んでいます。
この川の下流部は、ニューヨーク市側とニュージャージー州側の境界をなす区間があり、古くからノースリバー(North River)と呼ばれることもあります。
流路と流域の特徴
- 全長:約315マイル(約507km)。流域面積はおよそ13,000平方マイル(約33,700km²)とされています。
- 主要な支流には、モホーク川(Mohawk River、ハドソン川流域で最大の支流)、ラウンドアウト(Rondout Creek)、クロウトン川(Croton River)などがあります。
- 河口は長大な汽水域(潮汐が届く範囲)を形成しており、潮汐は北へ数十〜百数十マイル進入します。塩分の影響は河川流量(降雨・雪解け)によっても変動します。
歴史と人間活動
- 先住民族:ヨーロッパ人到来以前は、レナペ(Lenape)やモヒカン(Mohican)などの先住民がハドソン川流域に暮らしていました。
- 欧州探検と植民:1609年にヘンリー・ハドソンが探検し、その後オランダが入植してニューアムステルダム(現在のニューヨーク市)やアルバニー周辺に植民地を築きました。
- 交通と経済:19世紀のエリー運河の開通により、ハドソン川はニューヨーク港と五大湖を結ぶ輸送路の一部となり、都市や工業の発展を促進しました。
- 環境問題:20世紀には工業排水による汚染(特にPCB)が深刻化し、魚類や食物連鎖への影響が問題となりました。近年は規制と浄化事業(例えばEPAと企業による浄化・底泥掘削や監視)が行われ、生態系の回復が進んでいますが、完全な復元には継続的な管理が必要です。
生態系と利用
- 汽水域は淡水と海水の生物が混在する多様な生態系を育み、魚類(アメリカン・シロザケ、シーバス類など)、鳥類、潮間帯生物の重要な生息地です。
- レクリエーション:釣り、ボート、観光(クルーズ)、ハイキングなどさまざまなレクリエーションに利用されています。河岸の公園整備や遊歩道(Hudson River Greenway など)が整備されている地域もあります。
主な橋やランドマーク、出来事
- 主要な橋:George Washington Bridge(マンハッタンとニュージャージーを結ぶ)、Governor Mario M. Cuomo Bridge(旧称タッパンジー橋)など、流域には多くの重要な橋が架かっています。
- 有名な出来事:「ハドソン川の奇跡」—2009年に飛行機(USエアウェイズ機)がハドソン川に不時着し、乗員乗客全員が救助された事故は世界的に知られています。
現在の取り組みと将来
- 環境管理:水質改善・底泥浄化・生息地復元などの取り組みが続けられています。地域の自治体、環境団体、連邦機関が協力してモニタリングや保全活動を行っています。
- 都市計画と再生:河岸エリアの再開発により、公園や公共スペース、観光資源の整備が進み、環境配慮型のまちづくりが重視されています。
補足:ハドソン川は地理的・歴史的にニューヨーク地域にとって極めて重要な自然資源です。その役割は輸送や産業だけでなく、生態系の保全や市民生活の質の向上にも及んでいます。今後も持続可能な利用と保全の両立が求められます。

ベア・マウンテン・ブリッジから北を望むハドソン川の写真
ハドソン川に架かる橋
- ジョージ・ワシントン・ブリッジ
- タッパン・ジー・ブリッジ
- ベア・マウンテン・ブリッジ
- ハミルトン・フィッシュ・ニューバーグ・ビーコン・ブリッジ
- フランクリン・D・ルーズベルト・ミッドハドソン・ブリッジ
- Kingston Rhinecliff Bridge
- リップヴァンウィンクルブリッジ
- ニューヨーク・スルーウェイ(州間高速道路90-州間高速道路87)の橋
- インターステート90ブリッジ
質問と回答
Q:ハドソン川とは何ですか?
A:ハドソン川は、アメリカ合衆国のニューヨーク州にある全長315マイルの川です。
Q:ハドソン川は誰が名付けたのですか?
A: ハドソン川はヘンリー・ハドソンにちなんで名付けられました。
Q:ハドソン川はどのような川ですか?
A: ハドソン川は河口で、ニューヨークの北からポキプシーまで塩分を含んでいます。ポキプシーを過ぎると、雲の涙湖まで淡水となります。
Q:ハドソン川の汚染は良くなっているのか、悪くなっているのか?
A:ハドソン川の汚染は、以前は工業のために非常にひどかったが、今はきれいになってきている。
Q:この川の塩分濃度の境界線はどのように動いているのですか?
A:潮の満ち引きで塩分濃度が変わる。
Q:この川は他の水域とつながっているのか?
A:はい、この川の一部は、ニューヨークからアルバニーまで、エリー運河と呼ばれる運河を通してつながっています。
Q: この川には他にどんな名前がありますか?A:この川は、下流でニューヨークとニュージャージーを分けていることから、ノースリバーとも呼ばれています。
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