概要
急性骨髄性白血病(AML)は、急性骨髄芽球性白血病、または急性非リンパ性白血病とも呼ばれる、骨髄系血液細胞のがんです。未熟な骨髄系前駆細胞である芽球が急速に増え、骨髄に蓄積して正常な血液細胞の産生を妨げます。AMLは成人に最も多くみられ、骨髄不全や感染、出血の危険があるため、通常は医学的な緊急事態として発症します。
徴候、症状、診断
症状は、正常な血液細胞の不足と臓器への浸潤によって起こります。よくみられる訴えには、疲労、息切れ、あざができやすいことや出血しやすいこと、感染や発熱を繰り返すことがあります。骨痛、体重減少、リンパ節や脾臓の腫大がみられる患者もいます。
- 初期検査には、全血球計算と末梢血塗抹標本が含まれることが多いです。
- 確定診断には、形態評価、免疫表現型解析(フローサイトメトリー)、細胞遺伝学的検査、分子生物学的検査を含む骨髄検査が必要です。
原因、分類、生物学
AMLは、遺伝学的変化とエピジェネティック変化によって骨髄系前駆細胞の正常な成熟が妨げられ、無制御な増殖が促進されることで起こります。新規に発症することもあれば、既存の血液疾患の後に、あるいは化学療法、放射線、特定の化学物質への曝露の後に生じることもあります。分類は旧来のFAB分類から、現在では細胞遺伝学的異常や特定の遺伝子変異を重視する枠組みへと発展してきました。これらの所見は予後や治療方針の決定に役立つためです。
治療と予後
治療戦略は、寛解導入、残存病変の根絶、再発予防を目指します。一般的な方法は、集中的な導入化学療法に続き、追加の化学療法による地固め療法、または適格な患者では造血幹細胞移植を組み合わせます。分子標的薬や支持療法(輸血、抗生物質)も重要な役割を果たします。予後は幅広く、年齢、全身状態、白血病の遺伝学的特徴に左右されます。
歴史、重要性、違い
AMLの認識と治療は、化学療法、移植技術、標的薬の進歩により大きく発展してきました。AMLは、リンパ系前駆細胞に関わる急性リンパ性白血病(ALL)とは異なり、進行がより遅い慢性骨髄性疾患とも区別されます。迅速な診断と個別化した治療が転帰に影響するため、AMLは現在も臨床研究と専門的医療の重要な対象です。
がんに関する一般的な背景についてはがんを、白血球については白血球を、骨髄の働きについては骨髄をご覧ください。