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シュルツェ方式:最強経路によるコンドルセ投票

候補者間の最強経路を計算して当選者を選ぶ、コンドルセ基準を満たす単記当選者向け投票方式。1997年にマルクス・シュルツェが開発し、複数のオープンソース・プロジェクトで採用されている。

概要

シュルツェ方式は、有権者が順位付けした選好から1人の当選者を選ぶ、または候補者の完全な順位を作成するために設計された、順位選択式のコンドルセ型投票方式である。最多得票や即時決選投票における脱落に依拠するのではなく、すべての候補者の組合せを比較し、有権者全体における最も強い間接的支持によって優先される選択肢を選ぶ。Beatpath、Beatpath Winner、Schwartz Sequential Dropping、Cloneproof Schwartz Sequential Dropping(CSSD)、Path Votingとも呼ばれることがある。

仕組み

大まかな手順は3段階から成る。第1に、順序づけられた候補者の各組について、候補者Aを候補者Bより好む有権者数を記録する、ペアワイズ選好行列を作成する。第2に、候補者の各組の間にある最強経路の強さを計算する。各経路は中間候補者を介して2候補を結び、経路の強さは、その経路内で最も弱い(最小の)ペアワイズ比較のつながりによって決まる。第3に、XからYへの最強経路とYからXへの最強経路を比べ、XからYへの経路のほうが強ければ、XはYより上位に置かれる。この比較によって他のすべての候補者に勝つ候補者が当選者となる。

  • ペアワイズ集計(選好行列)を作成する。
  • 全点対アルゴリズム(フロイド–ワーシャル法と発想が似ている)を用いて最強経路を計算する。
  • 経路強度の比較により順位を決定する。

歴史と名称

この方式は1997年にマルクス・シュルツェによって導入された。投票方式に望まれる性質、とりわけコンドルセ基準を満たしながら、似た候補者間で票が分散することなどの戦略的な問題に耐えるよう開発された。決定規則が最強経路に依拠することから、BeatpathやPath Winnerといった名称が用いられるようになった。実装や説明では、シュワルツ集合や、クローン候補への耐性を強調する変種に言及されることもある。

利用と採用

透明性があり自動化もしやすいため、シュルツェ方式は多くの組織やコミュニティに採用されている。投票方式全般については投票方式を参照。この方式は単記当選者選挙に適しており、完全な順位の作成にも利用できる。著名な利用者には、ウィキメディア・コミュニティ(ウィキメディア)、Debianプロジェクト(Debian)、Gentoo、KDEコミュニティ(KDE)などがある。

性質、長所と実務上の注意点

シュルツェ方式はコンドルセ基準を満たす。すなわち、1対1の比較で他のすべての候補者に勝つ候補者が存在する場合、その候補者が選ばれる。また、完全な順位を出力でき、一般的な投票用紙の規模では効率的に実装できる。最強経路の計算に広く使われるアルゴリズムは多項式時間で動作し、その計算量は候補者数のおおむね3乗である。実務上の実装では、同点を解く規則や投票用紙形式の細部を扱う必要があり、計算を確実に行うソフトウェア・ライブラリも存在する。ペアワイズ比較と推移的な経路強度を使うため、単純な最多得票制よりも票割れの影響を抑える傾向があり、より表現力のある順位投票を支える。

関連項目

著者

AlegsaOnline.com シュルツェ方式:最強経路によるコンドルセ投票

URL: https://ja.alegsaonline.com/art/87970

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出典