歌の歌
ヘブライ語聖書(タナフ)、およびキリスト教聖書旧約聖書の一冊。5つのメギロット(巻物)のうちの1つである。また、『ソロモンの歌』や『カンティクル』とも呼ばれる。セプトゥアギンタではAismaと呼ばれ、これは῏Αισμα ᾀσμάτων, Aisma aismatôn, ギリシャ語で「歌の歌」の略称である。
著者と日付
1節には「ソロモンの歌」とあるので、作者がソロモンであることがわかるようだが、これは単にソロモンのための、あるいはソロモンについての歌という意味もある。では、『Song of Songs』の作者は誰なのかということは、今でもよく議論される問題である。
ソロモンが書いたとすれば、ソロモンが王であった紀元前10世紀ごろに書かれた可能性が高い。実際、ティルザとエルサレムの町があまりに近くにあることから(6:4)、ティルザがなぜ語られたのか、いまだに正確には分かっていないにもかかわらず、オムリ王(紀元前885〜874年)以前に書かれたと言う人がいる。しかし、「歌」の中の言葉は、もっと後に書かれた証拠だとも多くの人が言っています。
多くの人は、言葉、文体、調子(雰囲気)、視点、繰り返される言葉が似ていることから、一人の作者によって書かれたものだと考えている。しかし、この歌が一人の人間によって書かれたとは考えず、また一つの時代や場所から書かれたとも考えない他の人々は、この歌のすべての部分が同じ文学的伝統から生まれたからだと言っている。