ストーン・テンプル・パイロッツ(Stone Temple Pilots、通称STP)は、アメリカのロックバンドで、1989年に結成され、主に1990年代から2000年代前半にかけて大きな成功を収めました。メンバーは、スコット・ウェイランド(ボーカル)、ロバート・デレオ(ベース、ボーカル/コーラス)、ディーン・デレオ(ギター)のデレオ兄弟と、エリック・クレッツ(ドラムス、パーカッション)です。結成当初はサンディエゴ近郊で活動を始め、後にロサンゼルスの音楽シーンでも注目を集めました。
商業的成功と受賞
バンドはスタジオ・アルバムを中心にヒットを連発し、これまでにアメリカ国内で約1,750万枚、全世界で約3,000万枚以上のセールスを記録しています。ビルボードのロックチャートではトップ10入りしたシングルが多数あり、ロックラジオで長く支持されました。アルバムでは1994年のPurpleが全米チャートで1位を獲得するなど、商業的にも大きな成功を収めました。1994年にはシングル「Plush」でグラミー賞のBest Hard Rock Performanceを受賞しています。また、ストーン・テンプル・パイロッツはVH1の「100 Greatest Artists of Hard Rock」リストでも高順位にランクインしました。
音楽性と代表曲
音楽的にはグランジ/オルタナティヴ・ロックを基盤に、ハードロックやサイケデリックな要素、メロディアスなポップ感覚を取り入れたサウンドが特徴です。ボーカルの表現力とギターリフ、親しみやすいメロディが同時に支持を受け、幅広いファン層を獲得しました。代表曲には次のようなものがあります:
- "Plush" — グラミー受賞曲でバンドを代表する一曲
- "Interstate Love Song" — ラジオでの常連、メロディと歌詞の完成度が高い
- "Vasoline" — 独特のリフとテンポで人気
- "Creep"、"Big Empty"、"Wicked Garden" など — 初期から中期にかけてのヒット群
解散とメンバーの動向
2003年、バンドはベスト盤Thank Youをリリースした後、一時的に解散しました。解散の背景にはメンバー間の確執やボーカルの薬物問題などが影響しているとされます。解散後の主な活動は次の通りです:
- ウェイランドはその後、ガンズN'ローゼズの元メンバーらと結成されたベルベット・リボルバーでフロントマンを務めました。
- デレオ兄弟はリチャード・パトリック(フィルター)と共にArmy of Anyoneを結成し、2006年にアルバムを発表しました。
- エリック・クレッツはロサンゼルスでBomb Shelter Studiosを立ち上げ、プロデュースやスタジオワークに携わりました。
再結成とその後
2008年、オリジナル・メンバーでの再結成が発表され、バンドは5月1日から10月30日までコンサートツアーを敢行しました。再結成後はライブ活動を中心に、新作制作のためにスタジオに戻るなど活動を再開しました。以降もメンバーの入れ替えやソロ活動を経て、ストーン・テンプル・パイロッツは長年にわたりロックシーンに影響を与え続けています。
歴史的にはトラブルやメンバー交代といった困難も経験しましたが、その楽曲群は今なお多くのリスナーに支持され、1990年代以降のアメリカン・ロックを代表するバンドの一つと評価されています。