概要
弦楽器、または器楽学におけるコルドフォンとは、張られた弦の振動によって主に音を生み出す楽器である。この振動は、空気へ直接伝わる場合もあれば、中空の木製胴や金属板のような共鳴体を介して伝えられる場合もある。奏者は、弦の長さ、質量、張力を変えることで音高を調整し、手、指、弓、その他の器具を使って音色を形づくる。弦楽器はほぼすべての音楽伝統に見られ、素朴な民俗楽器から高度に洗練された管弦楽器まで幅広い。
構造と発音のしくみ
設計は大きく異なるものの、多くの弦楽器には共通する要素がある。ひとつ以上の弦、それを支える枠やネック、張力を調整するための機構(調弦具や糸巻き)、そして音を増幅する共鳴体である。音は弦の振動によって生じ、その振動は長さ、太さ、張力に左右される。共鳴体の材質や形状は、しばしば木材であるが、金属や複合材の場合もあり、音色に強い影響を与える。ある種の楽器では本体が音の飛びに不可欠だが、エレキギターのように電子増幅を用いるものもある。
分類と代表的な種類
弦楽器は一般に、弦をどのように振動させるかによって分類される。主な分類は次のとおりである。
- 弓奏(例:ヴァイオリン属のヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス)— 弓を弦にこすりつけ、音を持続させる。
- 撥弦(例:ギター、リュート、ハープ、バンジョー、マンドリン)— 指やプレクトラムで弦をはじいて鳴らす。
- 打弦(例:ピアノ、ハンマーダルシマー)— ハンマーで弦を打つ。
各 समूहの中でも、調弦法、弦の本数、スケール長、奏法時の姿勢は楽器ごとに異なる。たとえば、ヴァイオリンは完全5度で調弦されるのに対し、ギターは完全4度と長3度を組み合わせた調弦を用いる。
歴史と発展
弦楽器は古代から存在しており、考古学的資料や図像資料は、多くの初期文明にハープ、リュート、ツィターがあったことを示している。何世紀にもわたり、利用できる材料や音楽上の必要に応じて地域ごとに設計が発展した。西洋のクラシック音楽で親しまれている弓奏弦楽器の近代的な形は、16世紀から17世紀のイタリアに多くを負っている。フレットを備えた撥弦楽器は、ヨーロッパ、中東、アジアの各地で多様な形に発展した。鍵盤を備えた打弦楽器である現代のピアノは18世紀の転換期ごろに発展し、作曲の可能性を大きく広げた。
奏法、レパートリー、用途
奏者は音を形づくるために多様な技法を用いる。弓奏、ピッツィカートによる撥弦、ストローク、打弦、ハーモニクス、ビブラート、グリッサンド、さまざまなミュート効果などである。こうした技法は、独奏、室内楽、管弦楽の厚みを作る演奏、民俗音楽やポピュラー音楽での伴奏、現代音楽における特殊効果など、幅広い役割を支える。ギターのような撥弦楽器は大衆音楽の中心的存在となり、たとえばレッド・ツェッペリンのようなロック・グループやエリック・クラプトンのような演奏家が、ギターを基盤とする表現を世界的に広めた。
主な特徴と注目点
弦楽器には、フレットの有無、弓奏か撥弦か、アコースティックかエレクトリックかといった重要な違いがある。また、シタールや一部のヴィオラ・ダモーレのように、直接演奏しなくても共鳴する共鳴弦を備えるものもあり、音に複雑さを加える。どのコルドフォンにも共通するのは、振動する弦が共鳴体と相互作用するという同じ物理原理である。こうした共通基盤がありながら、形態と技法の多様性によって弦楽器はきわめて豊かな表現範囲を持ち、多くの音楽伝統と革新の中心に位置している。
さらに詳しい資料では、構造の詳細、修理と保守、地域ごとの楽器目録などを知ることができる。関連分野の入門としては、一般的な楽器の項目や、弦の材質や調弦法を扱う記事(弦)も参照するとよい。