1490年は15世紀末にあたり、しばしば中世末期から近世初期への移行期と説明される時代である。長距離航海による探検の拡大、ヨーロッパにおける国家形成の加速、ルネサンスに結びつく芸術と学問の活発な発展、そしてヨーロッパ外の主要文明が引き続き繁栄していたことが、この時代の特徴だった。

広い歴史的背景

この時期のヨーロッパでは、政治権力がより中央集権的な君主制へと移りつつあった一方で、各地は王国、公国、都市国家が入り組んだ状況にあった。イベリア半島ではカスティーリャとアラゴンがカトリック両王のもとで統合を進め、ポルトガルはアフリカ西岸に沿う海洋探検を推し進めていた。ヴェネツィア、ミラノ、フィレンツェのようなイタリアの都市国家は、商業と文化の重要な中心地だった。オスマン帝国は東地中海の広い範囲と南東ヨーロッパの一部を支配し、アジアでは有力な王朝が統治を行い、アメリカ大陸では複雑で高度に組織化された先住民国家が存在していた。

政治状況

  • 西ヨーロッパでは、君主たちが中央集権的権威をさらに強め、海外の交易や影響力をめぐって競い続けた。
  • イタリアは政治的には分裂したままだったが、文化的には活気に満ち、宮廷や共和国が芸術家や学者を支援していた。
  • オスマン帝国はユーラシアの主要な大国としての役割を維持し、南東ヨーロッパ、アナトリア、東地中海に影響力を及ぼしていた。
  • 東アジアでは、確立した王朝が安定した官僚制国家と繁栄する地域文化を支えていた。

探検と接触

15世紀末は海上探検が拡大した時代だった。ポルトガルの航海者たちはアフリカ西岸の測量を進め、アジアへの海路の確保を目指した。カスティーリャとポルトガルはいずれも、大西洋航行、交易、そして新たな海路の探求への関心を強めていた。こうした探検の試みは、翌10年に起こる劇的な出来事や大陸間接触の舞台を整えることになった。

文化、科学、技術

  • ルネサンス的人文主義と芸術的革新はイタリアからヨーロッパの他地域へ広がり続け、絵画、彫刻、文学、建築に影響を与えた。
  • 前世紀にヨーロッパへ導入された印刷機は、書籍と思想のより広い流通を可能にし、都市部や聖職者層の一部における識字の向上に寄与した。
  • 古典文献、自然哲学、経験的観察への学問的関心が高まり、後の科学的発展の土台が築かれた。

社会と経済

世界の多くの地域では農業経済が依然として中心だったが、商業と都市生活の重要性はさまざまな地域で増していた。交易網はヨーロッパ、北アフリカ、中東、そしてアジアの一部を結び、都市では地元市場やギルドが生産を形づくっていた。社会構造にはなお厳格な階層が含まれていたが、経済変化と国家の中央集権化は、一部地域で緩やかな社会移動を生み出していた。

主要な中心地と文明

  • ヨーロッパ:イベリア半島やフランスなどの王国、公国、自立的な都市国家が混在し、王権官僚制が次第に強まっていた。
  • オスマン帝国:東地中海と南東ヨーロッパを支配する有力な大国。
  • 中国:確立した皇帝王朝が、洗練された行政制度と活発な内陸経済を統治していた。
  • 前コロンブス期のアメリカ大陸:アステカ帝国やインカ帝国を含む複雑な政治体と文化、そして多くの地域文化が、ヨーロッパとは独立して発展を続けていた。

この時期に活動していた主な人物

  • 15世紀末のヨーロッパとアジアの政治を形づくった統治者や政治家。
  • ルネサンスの芸術家や思想家で、その仕事が絵画、建築、学術研究に影響を与えた人々。
  • 大西洋航路を探り、新しい海上技術を試した航海者や支援者。

遺産

1490年ごろの諸年は、いくつかの長期的な歴史の流れにとって形成的な時期だった。すなわち、ヨーロッパがアメリカ大陸やアジアとより直接結びつくことになる海上探検の加速、ルネサンスの文化的開花、そしてより強力な中央集権国家のゆっくりとした出現である。この時期の出来事と発展は、16世紀初頭に入ると、いっそう明確で大きな意味を持つようになる諸傾向を生み出した。