コーリー・アンソニー・ブッカーは、1969年4月27日生まれのアメリカの政治家であり、ニュージャージー州のジュニア合衆国上院議員である。米国民主党所属。2013年より現職。上院議員になる前は、2006年から2013年までニューアーク市長を務めた。生誕はワシントンD.C.で、学歴としてはスタンフォード大学で学士号を取得し、ローズ奨学生としてオックスフォード大学に留学、その後イェール・ロー・スクールで法務博士(J.D.)を取得した。市民活動や若年期からの地域再生への取り組みが評価され、地方政治から連邦レベルに進出した経歴を持つ。
来歴と経歴の概略
ブッカーは1998年にニューアーク市議会の一員として公職に就き、市議としての活動を経て2002年に当時の現職市長と対立する初の市長選に立候補した。この2002年の選挙戦と対立は、2005年の長編ドキュメンタリー映画『ストリートファイト』に記録されており、政治手法や市政改革をめぐる激しい攻防が描かれている。2006年に再挑戦して当選し、市長として2013年まで在任した。
ニューアーク市長として
市長在任中、ブッカーは治安対策、教育・雇用機会の拡大、インフラや住宅の再開発を重視した。民間資本を取り込みながら都市再生を進める方針をとり、犯罪率の引き下げや公共サービスの改善を目指した取り組みで全国的な注目を集めた一方、開発業者との関係や労働組合との摩擦を巡る批判も受けた。彼の市長時代の実績は、地方行政における実務経験としてその後の上院議員活動にも影響を与えている。
上院議員として
2013年に合衆国上院議員に選出され、以降連邦政府の舞台で活動している。上院では、刑事司法改革、住宅政策、医療、機会均等、気候・環境問題などを主要な政策課題として取り上げてきた。審議や法案提案で超党派の協力を模索する姿勢を示すことが多く、地元ニュージャージー州の都市問題に精通している点も職務に反映されている。
2020年大統領選挙への出馬
2019年2月から2020年1月にかけて、ブッカーは2020年の米国大統領選の民主党候補に立候補し、全国的な注目を集めた。しかし予備選で十分な支持を得られず2020年1月に撤退した。撤退後は党内統一や候補者間の協力に関与し、その後の政策論争や法案可決に影響を与え続けている。
政策と評価
- 刑事司法改革:被拘禁者の再入社会支援や量刑の見直し、司法制度の透明化などを支持。
- 経済・都市政策:都市再生や中小企業支援、職業訓練と雇用創出を重視。
- 医療・社会保障:医療アクセスの拡大と保険制度の改善を主張。
- 気候変動・環境:クリーンエネルギー転換と環境保護を支持。
支持者からは情熱的なリーダーシップや実務志向が評価される一方、批判者からは政治的パフォーマンスや利益団体との関係を指摘されることがある。メディア露出が多く、ソーシャルメディアを活用した発信力も特徴の一つである。
人物像と現状
市民運動出身の政治家として、地方行政と連邦法制定の双方で経験を持つ。政策面では中道左派を基調としつつ、超党派の合意形成を図る姿勢を見せることが多い。2024年時点でもニュージャージー州選出の上院議員として活動を続け、刑事司法改革や都市問題、気候変動対策などを中心に発言・立法活動を行っている。